突然の身内の不幸のお知らせが届いたときにどのように行動をすれば良いのでしょうか?
親族の方のお葬式に参列する、という事は、人生の中でも数多くある事ではないかと思います。そのため、子どものときは身内のお葬式に参列したことはあるけれど、大人になってからのお葬式のマナーを改めて聞かれると少し困る、という方もいらっしゃる事と思います。
お葬式に参列をするときに恥ずかしい思いをしないように、失礼のないように、行動をしていきたいものです。
その為に、今回は身内の葬式の際のマナーについてまとめていきたいと思います。
葬式の参列前に知っておきたいこと
親戚の不幸のお知らせを受け取ってから、「弔問」・「葬儀(お通夜・告別式)」の流れで事が進みます。ここでは葬式前に行動しておきたい、用意しておきたいことについてをまとめていきます。
【弔問をする場合】
特に親しい身内の訃報が届きましたら、弔問に駆けつけます。
弔問に出向く際は喪服は着用せず、香典は持たずに駆けつけましょう。前々から死を予期するような印象を持たせてしまうため、弔問では前もって喪服・香典を用意する必要はありません。
弔問とは、故人の遺族を訪ねお亡くなりになられたお悔みを述べることです。弔問では遺族にお悔やみを述べた後、葬儀の手伝いが必要かを確認されると良いでしょう。
もし、不要であれば後日葬式に伺いますと挨拶をしてから失礼するようにしましょう。
【葬式前に準備をすること】
葬式前に用意をしておきたいものとして「喪服」と「香典」があります。
●喪服
お通夜・告別式に参列するにあたって、正しい服装を身につけなければなりません。
男性の場合は、
・黒いスーツ
・白いワイシャツ
・黒無地のネクタイ
・金具が付いていない黒い靴
を着用します。
女性の場合は、
・肌をあまり露出しない黒のワンピースやフォーマルスーツ
・黒のストッキング
・金具の付いていないバッグ
を着用し、髪の毛・化粧は派手にしないようにしましょう。
また、葬儀の際、ご遺族の方は正装を着用しています。
●香典
身内の場合でも香典は必要になります。香典に包む相場は「年齢」「親族との関係」「社会的な立場」などによって金額が変わります。
当サイト内「お葬式の豆知識」では、香典の相についてまとめているコラムもありますが、叔父や叔母・その他の親戚などの身内の場合は1~3万円程度の金額が相場になります。
香典袋を用意し、必要な金額を包むようにしましょう。
お通夜・告別式の参列について
お葬式の当日は、一般的には告知をされている開始時間の30分程前から受付をしています。
時間に合わせて受付を済ますようにしましょう。
もし、葬式当日に手伝いをするようなことがあれば、あらかじめご遺族に集合時間を確認すると良いでしょう。
まずは葬儀会場の受付にて住所と名前を記帳します。
その後、遺族に対して弔問の際にお悔やを述べた場合でも、
「この度はご愁傷様です。」もしくは「心よりお悔み申し上げます。」
など、改めてお悔みを述べるようにしましょう。
記帳と挨拶をした後、受付に香典を渡します。
そして香典を渡した後は、葬儀が始まる前に着席します。席順は故人との関係によって座る場所が異なります。
・祭壇に向かって右列は親族の席。
・祭壇に向かって左列は一般参列者の席。
となっていますので、身内のお葬式の場合は祭壇から向かって右列に着席します。
また、前の席から遺族、親戚と順番に席が続いていくので、前方の席は空けておくようにしましょう。
もし、席順について迷うようなことがあれば、会場担当者の方に確認して指示に従うと間違えることはないでしょう。
葬儀が始まり僧侶の読経後に拝礼として焼香を行います。※故人の宗教が仏式(仏教)の場合
焼香は立礼、座礼、回し焼香の3種類があります。
式場の規模や宗派・様式によって行われる焼香の種類は異なりますが、近年では葬儀会場で葬式を執り行うことがほとんどのため、立礼での焼香が多い傾向にあります。
あまり葬儀の参列に慣れていないと不安になるのは焼香ではないでしょうか。
・礼をするタイミング
・合掌のタイミング
・抹香を捧げる焼香の回数
など、焼香をするときはどのように行えば良いのでしょうか?
【焼香の基本的なやり方】
①自分の焼香の順番がきたら、祭壇(焼香台)の手前まで行き止まります。
②遺族と僧侶に一礼をして祭壇(焼香台)へ進みます。
③祭壇の前まできたら霊前に向かって合唱・一礼をし、焼香を行います。
④焼香は右手の親指・人差し指・中指の3本で抹香をつまみます。
⑤額の高さまで抹香を上げて、指を擦りながら抹香を落とします。
この動作を1回から3回繰り返します。
⑥焼香を終えたらご遺族に一礼をして下がります。
上記が一般的な焼香のやり方です。
しかし、焼香を行う作法は故人の宗派によって異なり、抹香を捧げる焼香の回数などが変わります。
参列者の人数が多い場合・時間がない場合などは会場担当者から、焼香の回数に関する指示がある場合もありますので、そういった場合は従うようにしましょう。
また、焼香は仏式(仏教)のみで行われます。
他の宗教では焼香ではなく、別の拝礼方法があります。
神式(神道式)の場合、「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」
キリスト教の場合、「献花」
などになりますので、葬式を行う際にはそれぞれの形式に合わせた拝礼になります。
お葬式後の会食について
故人の宗教が仏教の場合、お通夜に参列をした後に「通夜振舞い」・告別式に参列した後い「精進落とし」といった会食があります。
これも宗教によって異なり、
神式では「直会の儀」、キリスト教では「茶和会」という会食があります。
会食の目的としては
・親族と故人との最後の会食の場を設けて供養をする
・参列者に対してのお礼
といったものです。
そのため、身内の葬式であれば基本的には会食に出席をするのがマナーといえます。
もしあまり会食に出席をするのが気が進まない場合でも、遺族に勧められたら出来る限り断らず一口でも食事を摂るようにしましょう。
会食の席は、故人を偲んでの食事のため必要なマナーがあります。
会食に出席するにあたってのマナーとして例をあげていきます。
・故人の死に直接関連する話題は控える
・故人にあまり関係ない話は控える
・遺族への気持ちを汲んで配慮を忘れない
・大声で騒がない
など。会食の場の雰囲気を悪くしないようにしましょう。
身内の葬式に参列するときに知っておきたいマナーのまとめ
上記でお伝えした内容が葬式を執り行ううえでの流れとなります。
血縁関係以外の身内に不幸があった際には、近い関係である故人や遺族に配慮を忘れずに葬式に参列するようにしましょう。