弔辞を依頼された場合どうするかご存知ですか?
葬式で弔辞を読む機会というのはなかなかありませんよね。突然、不幸ごとがあり弔辞を頼まれた場合、すぐに対応出来ず何を話せば良いのか戸惑う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、葬式の弔辞のマナーや書き方などをポイントを押さえながら、詳しく紹介していきます。弔辞の読み手別の文例も用意していますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
葬式の弔辞は誰が読むべき?
そもそも弔辞とは何でしょうか?弔辞というのは故人への別れの挨拶になります。
霊前で故人のご冥福を祈りながら、故人の人柄など生前の様子を参列者へ伝え、遺族の方々へお悔やみを申し上げる意味があります。
そういうことから、弔辞は故人と親しい間柄であった友人が読むことがあります。遺族から事前に依頼される場合があるので、ぜひ弔辞の読み方についてのポイントを読んでいってくださいね。
葬式の弔辞を依頼されたら?
葬式の弔辞は個人と親しかった友人に、遺族が依頼をするという場合があります。もちろん、故人の会社の上司などお世話になった方へ依頼することも。
弔辞を頼まれた場合、多くは初めてのことで戸惑ってしまいますが、断るのは事情がない限りやめておきましょう。ここは、快く引き受けるのがマナーとも言えます。
服装については通夜や告別式と同じように喪服を着ていきます。
弔辞を書く際のポイント
弔辞を依頼されたもののどういった事を書けば良いのか検討がつきませんよね。弔辞とは故人へお別れの言葉のことなのですが、実は弔辞には使わない方が良い言葉など、注意が必要です。
以下にわかりやすくまとめてみました。
3分程度で読み切れる内容に
弔辞には故人の生前の様子や経歴などを伝えることでご冥福を祈ります。故人と親しければ親しいほど、故人との思い出も多く弔辞の内容も長くなってしまいがちです。
弔辞は一つの葬式で数人読むことがあるので、あまり長くなりすぎないよう読み切れる文書にしておきましょう。
事前に葬儀屋へ相談し待ち時間を聞いておくと良いですが、おおよそ読み終わる目安は3分程度となります。
故人の人柄がわかるエピソードをいれる
肝心の弔辞の内容ですが、故人の生前の様子や人柄がわかるエピソードを1つ2つ入れると、故人の生前の様子が伝わりやすいですね。こちらも長くなりすぎないように注意しましょう。
使ってはいけない言葉に注意
弔辞には使ってはいけない言葉があるのはご存知ですか?
弔辞にはいわゆる重ね言葉を使用しないようにしなければなりません。重ね言葉には、重ね重ねやくれぐれもといった二回重ねる言葉のことです。もちろん、不幸ごとが重ならないようにと言う意味があります。
宗教によっては、ご冥福という言葉を使わない場合があるので、遺族から依頼をされた時に宗派を確認しておくようにしましょう。
また、不幸を連想する言葉も避けるようにしましょう。
弔辞の読み方のポイント
弔辞は正式には奉書紙と呼ばれる用紙が必要です。費用は300円か500円ほどで、書道用品店などで販売されています。その他には巻紙を使用することもあります。文章は筆で書きますが、最近では文書を印刷して読み上げることも多くなっています。
弔辞を読む順番になったら、まず祭壇へ一礼します。その後は焦らずゆっくりと読むようにしましょう。注意点としては、故人へ語りかけるように読むようにします。遺族の悲しい気持ちを思いやりながら、大げさにならないよう静かに読むのがポイントです。
最後には、日付と自分の名前を記入するようにします。
読み手別の弔辞の例文
弔辞の依頼を受けた場合、自分がどの立場であるかによって弔辞の例文は変わってきてしまいます。ここでは読み手別の弔辞の例文を載せていきます。
孫
おじいちゃんへ(おばあちゃんへ)、
おじいちゃん(おばあちゃん)、いつも優しくしてくれてありがとう。
私は(僕は)田舎に帰るのが大好きでした。おじいちゃん(おばあちゃん)の畑に一緒に行って、色々な野菜を収穫させてくれたり、虫の名前を教えてくれたり本当に楽しい思い出がいっぱいです。
おじいちゃん(おばあちゃん)に会えなくなるのは悲しいけれど、どうか見守っていて下さい。
息子・娘
お父さん(お母さん)、今まで本当にありがとう。
お父さん(お母さん)は明るくていつも笑っている人でした。
そんなお父さん(お母さん)だから、家はとても明るくて仲の良い家族なのが私の自慢でした。私たちが辛いとににいつも話しを聞いてくれてありがとう。
お父さん(お母さん)が見守ってくれているから、安心して前へ進むことができました。
お父さん(お母さん)に教わった明るく笑いの絶えない家族を今度は私が守ります。どうか空から私たちのことを見守っていて下さい。
上司・同僚
○○さんとは30年以上一緒に同じ会社で仕事をしてきました。○○さんは責任感が強く、私だけではなくみんなからとても頼りにされる存在でした。
また、社内のムードメーカー的存在で、仲間が落ち込んだ時には明るく励まし、一緒になって解決しようとされる方でした。この度は突然のことであまりに驚き言葉になりません。○○さんのご冥福を心よりお祈りします。
友人
○○さんとは小学校からの幼馴染で、別々の学校へ行ってからも本当に仲の良い友達でした。○○さんはとても友達想いで、悩み事があれば真剣に聞いてくれる素敵な友人でした。朝まで語り合った日々が懐かしいです。
○○さん、友達でいてくれてありがとう。これからもずっと友達です。
○○さん、心からご冥福をお祈りします。どうか安らかに眠ってください。
まとめ
弔辞には故人との関係性や故人の人柄、エピソードといった流れで進めると遺族や参列者にも大変分かりやすくなります。また、内容が暗くなりすぎないように弔辞を終えましょう。
弔辞は、原稿用紙2枚以内でおさめるとちょうど良い長さになり、800字前後なら3分程度で読み終えることができます。
弔辞は忌み言葉に気をつけながら、遺族の方と葬儀の参列者へお別れの挨拶を伝えるようにしましょう。