いざ葬儀をしようとしたときに、小規模で済ませたいと思ったことはありませんか?
今では時代が変わってきて、小規模な葬儀を執り行う事が多くなってきています。
一般葬では、参列者の数は50人~100人ほどになりますが、いわゆる
「小規模」とされる葬儀では、参列者が30人未満である事が多いです。
小規模に葬儀を執り行う際にはどういった方法が考えられるのでしょうか?
お葬式を小規模に行う時の形式をいくつかご紹介していきながら、一般葬との違い、流れや人数、金額などの目安をお伝えしていきたいと思います。
葬儀が小規模になると変わる「流れと形」
まずは小規模な葬儀の種類や、それによって異なる流れや特徴などを一般葬と比較しながら解説していきたいと思います。
【一般葬】50人~
ご臨終→お通夜→告別式→火葬→初七日法要(精進落とし)→骨上げ
基本的には上記のような流れになっていますが、他にも参列してくれた方に対する「香典返し」や、「通夜振る舞い」「精進落とし」などのお料理で費用がかかってきます。
一方、小規模な葬儀を行う場合ですが、大きく分けて3種類の形式に分けられます。
【直葬(火葬式)】10~25人
ご臨終→ご安置→火葬→初七日法要(精進落とし)→骨上げ
「直葬」「火葬式」などいくつかの呼び方はありますが、それぞれ同じ形式のものを指します。火葬のことを荼毘(だび)に付すということから、
荼毘葬(だびそう)といわれることもあります。亡くなってから、ご安置を最低24時間した後、お通夜や告別式などをせずに荼毘に付します。
・メリット:必要最低限でできるので、とてもコンパクトに行えることで時間も料金もかかりにくい。
・デメリット:住職さんともめる可能性がある。また、お通夜や告別式がない分、参列できなかった方から不満をいただくことがある。
【家族葬】15~30人
ご臨終→お通夜→告別式→火葬→初七日法要(精進落とし)→骨上げ
家族葬とは、とても親しい人や家族、近い親戚だけで行う葬儀です。そのため、参列する人数も少なく、顔見知りも多いので気を遣わず少人数で行うことが出来ます。
・メリット:親しい人で葬儀を行うので、知らない人に挨拶するなどの負担が減る。
・デメリット:参列できなかった方が家に来る場合があり、その場合は別に対応する必要がある。
【一日葬】10~20人
ご臨終→ご安置→告別式→火葬→初七日法要(精進落とし)→骨上げ
一日葬は、お通夜を行わないで告別式だけを親しい人のみで行う形式です。
・メリット:お通夜を行わないので、会場費用が軽減される。
・デメリット:お通夜を行わないので、告別式に参列できない人が出てくる可能性がある。
【密葬】
密葬は、大規模で行われる葬儀の前に、親近者だけで行う葬儀のことです。会社の創業者や、芸能人など参列者が多くなるため、遺族側だけで先に葬儀をしておくための葬儀の形です。葬儀は親近者だけの密葬で行い、告別式やお別れ会など機会を別に作るのが一般的です。
小規模な葬儀。形式ごとの料金の目安
それでは、小規模な葬儀の形式によっての費用をみていきたいと思います。
小規模な葬儀は、一般葬と比べてどれくらい費用が軽減されるのでしょうか?
【一般葬】
参考費用:620,000円~
一般的に行われる葬儀では、参列者から頂く香典のお返し、通夜振る舞い、お通夜や告別式の斎場費、火葬代金、祭壇などでも費用は掛かるので抑えようとしても50万以上はかかってきます。
【火葬式】
参考費用:130,000円~
通夜振る舞いのお料理代や告別式の場所代、香典返しの金額が多くかからないのが魅力です。近親者のみで行うため、香典をいただかない代わりに香典返しもあげない形をとる方もいます。よりコンパクトにするため精進落としもしない方も、とても少数ですがいらっしゃいます。
【家族葬】
参考費用:380,000円~
家族葬も親近者で行うのですが、お通夜と告別式をします。お通夜や告別式の場所代や、そのため、通夜振る舞い、香典返し、火葬の時の精進落としのお料理などでも料金がかかります。
家族葬が一番一般葬に近い形でお葬式を行うことが出来ます。
【一日葬】
参考費用:280,000円~
一日葬は、お通夜を行わないので、お通夜の場所代や通夜振る舞いの料理代がかからない分料金も安くなります。
また、費用負担の面を軽減したい、という場合には、ここから祭壇などのグレードを下げることもできます。もちろん、必要最低限なものになっていますので、グレードを上げたいな、必要なものが他にもあるなという場合追加することも可能です。
時代の移り変わりで葬儀が小規模に
葬儀は参列者の人数によって金額が大きく変わってきます。なぜ人数が多いと金額が変わってくるのでしょうか。
結論から申し上げると、参列者にふるまう料理や返礼品によるものが大きいです。
一般葬では、香典返しだけでなく“お通夜”、“告別式”、火葬している間に初七日法要の“精進落とし”を行うので、その分のお料理を用意する必要があり、そこで大きい金額がかかってきます。また、お通夜や告別式で使う式場の費用も発生します。
このほかにもお通夜や告別式、火葬の時の読経や、戒名を付けてくれるご住職に支払う料金など、葬儀自体の費用以外もかかるので確認が必要です。
元々、いわゆる「一般葬」といわれている葬儀は、ずっと同じ内容で行われていたわけではありません。江戸時代には江戸時代の葬儀の形がありましたし、明治時代、昭和、平成と時代が移り変わっていくたびに形を変えて葬儀は行われていました。
近年の世の中では常識の移り変わるスピードも速くなっています。
ご近所との関わり方や家族構成の変化で、小規模なお葬式をしたいという流れはおかしな事ではありません。
今では核家族も増え、ご近所づきあいが薄いことも多く、葬儀に参列する方も平均的に以前より少なくなりました。
亡くなる前に葬儀のことを考えるのも、少し前でしたらおかしなことと言われていたのに、今ではエンディングノートや終活などの存在で、死んでからのことを考えておくことも大切だといわれています。
「大きな葬儀にしないと亡くなった方や葬儀社にも悪いかな」なんて思わずに、亡くなった方を送る気持ちを大切にして葬儀の形を決めてくださいね。
雅葬会では、お葬式の規模に関わらず、こまかな事からご相談を承っております。
お悩みの際は、是非、お気軽にご連絡下さいませ。