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葬儀の豆知識
仏壇の選び方と配置場所や方角を徹底解説

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代々引き継がれることが多い仏壇ですが、現代は和室がなかったり大きな仏壇を置くスペースがない家も多いでしょう。仏壇は故人を弔うための大切なものですが、予算や置く場所次第で大きさを優先して選ぶこともできます。ただ、一番肝心なのは、いつも感謝の気持ちをもち手を合わせることです。

仏壇にはご本尊様が祀られているので置く方角も所説あります。宗派によって異なるので、宗派別に仏壇の置く方角についても詳しく解説いたします。ぜひ参考にしてください。

 

仏壇とは?


仏壇は日本人にとっては馴染みのあるものですが、詳しく理解している人は意外と少ないかもしれません。

実は故人を弔う以前にお寺のご本尊様が仏壇へ入っているので、お寺が自宅にあるのと同じなのです。そこへ、故人も一緒に弔うのが仏壇というものです。仏壇はお寺と同じ意味を持つことから、仏壇だけを購入して配置しても問題がありません。仏壇の中に祀られているのは信仰している宗派の仏様です。宗派によって変わってくるので、仏壇を作る際には宗派を確認しておく必要があります。

丁寧に扱い、感謝や弔う気持ちが大切です。デザインも大切ですが、続けて手を合わせやすいものを選びましょう。

 

仏壇は家庭にある小さなお寺のようなもの


仏壇は中に仏様がいらっしゃいますので、あくまでも飾りではありません。小さなお寺ですから、扱いや気持ちの持ち方が重要です。

実際にお寺に参拝するときには、親しみを感じながらも程よい緊張感を持ちますよね。それは家の小さなお寺となっている仏壇でも一緒です。ですから、常に感謝の気持ちと丁寧な手入れや扱いが欠かせません。

仏壇というお寺に一緒に弔われている故人も、ご本尊様と一緒に残された人を見守っています。小さなお寺があるということを忘れないようにしましょう。

 

仏壇の選び方


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仏壇は最近の住宅事情などを配慮して、さまざまなデザインや大きさのものが出ています。しかし、種類が多すぎるとどんな仏壇を選んだらよいのか悩見ますよね。

仏壇を選ぶときのポイントは以下の通りです。

 

  • 仏壇の種類から選ぶ

  • 宗教から選ぶ

  • サイズから選ぶ


 

それぞれの選び方を詳しく見ていきましょう。

 

仏壇の種類から選ぶ


まず、仏壇には大まかに3つの種類があります。

 

  • 金仏壇

  • 唐木仏壇

  • 家具調仏壇


 

・金仏壇

全体に漆が塗ってあり、内側に金箔を施したものが金仏壇です。かなり本格的で荘厳な仏壇となっており、内側の金箔の厚さにより価格が変動します。

一般には真宗系が金仏壇で、その他の宗派は唐木仏壇とされています。

 

・唐木仏壇

木目の美しさを生かした伝統的な仏壇が唐木仏壇です。

金仏壇と比べると簡素な作りですが、黒檀や紫檀と言われる銘木を用いて作られており、木の質感を生かしたシックな印象です。

 

・家具調仏壇

現在の住宅に合うように作られた落ち着いたデザインで、インテリアにも合う木目調のものが家具調仏壇です。置く場所などによっても雰囲気が変わってくるでしょう。

 

費用から選ぶ


仏壇は決して安くはないので、予算を決めてから選ぶのも1つの方法です。木や金箔などの素材もこだわった場合は、1,000,000円以上することも珍しくありません。他のタイプの仏壇でも、装飾などをつければ値段は上がります。

ただ、最近は大きさもコンパクトな仏壇も多くなり、家具調にすると手が届きやすい価格です。300,000円程度からあるので、どのくらいの予算にするかによっても、選ぶべき仏壇が絞られてきます。こだわりたいなら装飾部分でメリハリをつけるのもおすすめです。

 

宗教から選ぶ


宗派によっても仏壇に対する考え方が変わってくるので、宗派を確認することは購入前に必須です。

仏壇には本院のご本尊様がいます。ご本尊様は宗派によって異なるので、当然仏壇の中も宗派によって変わってきます。さらに、ご本尊様の両脇を固める脇尊も宗派で違ったり、仏具なども置き方などが変わるので、それを反映した仏壇にしなくてはなりません。

ただ、最近はどの宗派にも対応できる仏壇も出てきていますので、それを選ぶのも無難な方法でしょう。

 

サイズから選ぶ


昔は一軒家で大きな仏壇が主流でした。しかし、現在は住宅事情も変わり一軒家でも大きな仏壇を置くと圧迫感がありますし、集合住宅ではスペース的に難しいでしょう。

そこで、現在の住宅事情に合わせて、さまざまな大きさのものが出ていますので、置く場所によって選ぶと無理がありません。タンスや台の上に置くタイプはスペースを有効に活用できるでしょう。

しかし、仏壇は扉が開くので、余裕を持って開けるように置きましょう。

 

仏壇の配置場所


仏壇は、置く場所にも押さえておきたいポイントがあります。

仏壇は仏様や故人との接点ですから、住んでいる人がいつでも手を合わせられる明るい雰囲気の場所にしましょう。

誰も来ない、使っていない部屋では、扱いや手入れがおろそかになってしまう可能性があるので、人が集まるリビングなどの生活の中心になる場所に設置するのが最適です。とはいっても、人の出入りで落ち着かないドア付近は避けましょう。

また、仏壇は木でできています。強い日差しや湿気には気をつけなくてはならないので、日が当たる場所や湿気がこもる場所もおすすめしません。

 

仏壇の配置場所の注意点


仏壇にはご本尊様がいますから、人間の目線よりも低い場所に置くのは失礼にあたります。実際のお寺で手を合わせるように、目線より少し上になるように設置することが望ましいです。床に直接置く仏壇だと、座ると自然とやや上に視線がいきます。台に置く仏壇は台の高さに注意しましょう。

また、仏壇を置く家庭には信心深い人も多いのではないでしょうか。既に神棚やお札を家に置いてあるケースも考えられます。この場合はどちらも尊重すべき存在ですから、向かい合わせないように配慮しましょう。

 

仏壇を置く方角について


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仏壇を置くときに配慮のポイントがわかったところで、ある程度置けるスペースも絞られてきます。しかし、もう1つ気にしなくてはならないのが仏壇の方向です。どちらに向けて扉を開くようにすればいいのかは決まっています。方角には意味があるので、可能なら宗派に従って置き場所を確保しましょう。

しかし、置く方角にも所説あり、どの方法でも間違いではありません。また、住宅事情で難しいときは、無理をせず毎日手を合わせるほうが大切です。

 

仏壇を置く方角は宗派によって異なる


宗派によって、仏壇を置く際に望ましい方角があります。

宗派ごとに見ていきましょう。

 

  • 浄土真宗、浄土宗、天台宗:東向き


西側にご本尊様の阿弥陀如来様がいると考えられているので、西側の方角に向かって祈ることができるように、仏壇を東向きに置きます。

 

  • 真言宗:本山に向かって置く


本山の高野山の金剛峰寺に対するように置くことが基本です。自宅との方角で決まります。

 

  • 日蓮宗・・・特に決まりない


日蓮宗は仏壇に関して細かな決まりはないので、どの方角でも問題ありません。

 

このように、宗派によって考え方が異なるので気をつけましょう。 

 

南面北座説


この考えは古代中国の影響を受けています。昔の中国の高貴な人は南を向いて座るのが習わしでした。それを取り入れたのが南面北座説で、仏壇を南向きに設置する考えです。確かに南の方角は日が差しこみ、明るい環境ですから仏壇を置くのも自然で環境的にも適しています。

ただ、日本の住宅は南に大きな窓を付けていることが多いので、日差しによる仏壇のダメージも考えておくことが必要です。

 

東面西座説


「東面西座説」はインドから由来した考え方です。東は1日の始まりである太陽が昇る方角なので明るく縁起がよい方角だとされています。その方向へ仏壇を向けることで、故人の弔いができ、ご本尊様のパワーも貰えるとされています。

また、反対の西側には極楽浄土があるとされているので、その方角に仏壇を向けることで祈るという考え方です。

 

本山中心説


御本尊様のいる本山に向けておくのが本山中心説です。決まった方角はなく、置く場所と本山の位置関係によって変わります。ですから、自分で置く場所と本山との方角をチェックして、本山のほうを向くように置く場所を決めるようにしましょう。

本山が自宅から見て北にあれば、仏壇も北向きに置きます。同じ家でも、部屋の向きなどによっても本山との位置関係や変わるので、その都度方角を確認することが大切です。

 

春夏秋冬説


日本には四季があります。そのため、季節を大切に思う心は仏壇にもつながっています。季節と方角を関連付けて、方角によって意味合いが与えられてるからです。

 

  • 春=東 万物のはじまり

  • 夏=南 実を結び

  • 秋=西 収穫の時期を迎え

  • 冬=北 収める


 

このように方角によって意味があるので、その時の気持ちや故人の人柄などを反映して方角を選ぶとよいでしょう。方角は決まっていないので、意味合いから自分で決めることができます。また、節目で変えることも問題ありません。

 

まとめ


今回は仏壇についてご紹介しました。仏壇には多くの意味が込められているということがわかったと思います。

仏壇はお寺と同じ存在ですから、宗派の影響も考える必要があります。さまざまな角度から自分の生活と照らし合わせて、無理がない、毎日手を合わせられるような仏壇を選びましょう。

また、最近は台の上に置けるようなコンパクトサイズのものや、どんな宗派でも対応できる共通の仏壇も増えています。

しかし、故人を偲ぶ、ご本尊様を祀る気持ちは仏壇の大きさや種類に関係ありません。みんなが手を合わせ、そして感謝の気持ちを伝えることこそが重要です。