誰しも人生で一度は、親族や友人などが亡くなり葬儀に参列した経験はありますよね。
そして、葬儀の方法や在り方に悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、葬儀の形の一つである一日葬について
「一日葬の日程」を通して・メリット・デメリット・家族葬との違いについて紹介します。今後の葬儀選びの選択肢にしてくださいね。
一日葬の日程の大まかな流れ
一日葬とは、お通夜を行わず告別式から火葬までの流れを一日で行う葬儀の形です。
- ・ご遺体の搬送
親族が亡くなられた場合に病院・ご自宅へお迎えに上がります。
- ・ご安置儀式までの間ご自宅にてご安置していただきます。ご自宅でのご安置が難しい場合は式場でお預かりすることも可能です。
- ・葬儀の打ち合わせ
葬式の日程や葬儀内容を決めていきます。
- ・納官
ご遺体を綺麗に整え官に納めます。
- ・告別式
遺族と故人との最後のお別れの儀式です。
- ・火葬
最後のお別れのあと火葬場へ移動します。
一日葬の詳しいスケジュール
一日葬といっても一日葬の葬儀を迎えるにあたり、さまざまな準備があります。
ここでは、一日葬を迎えるまでの詳しいスケジュールと注意点について紹介します。
ご臨終から葬儀の打ち合わせ
まず遺族が亡くなった場合、病院・自宅へお迎えに上がります。
そしてご遺体をご安置していただきます。亡くなられた後、法律上24時間は火葬することができないため、ご遺体は必ず安置する必要があります。
そして、故人を無事にお見送りするために葬儀の詳細な打ち合わせが必要になります。
葬式の
「日付」「葬儀コース」「費用」「お坊さんの有無」「参列者の予想される人数」「故人を納官する際の仏衣や納官花」「納官時に故人に持たせたい物」「遺影写真の準備」など、故人や遺族が後悔しないよう納得いく形での儀式になるよう詳細に打ち合わせをします。
葬儀から告別式
一般的な葬儀との違いは、お通夜をしないことです。
一般的な葬儀の流れは、お通夜の後に告別式という流れになりますが、一日葬ではお通夜を省略します。
一日葬をする際の注意点として、親族やお寺から反対されるケースもあるので、事前に家族で話し合っておく必要があります。
生前、故人より葬儀の方法について一日葬の希望があった場合でも、親族の中には受け入れられない人もいます。
また、お寺によってはお通夜・告別式を行うことが定められている場合もあるため、トラブルを防ぐためにも事前に確認しておくようにしましょう。
出棺から精進落とし
「精進落とし」とはあまり聞きなれない言葉ですが、葬儀終了後の食事のことをいいます。
本来、親族やご友人などが亡くなった際、肉や魚を摂取することを禁じ、四十九日が終わるまで精進料理を食べていました。
一般的な葬儀では、葬儀後に精進落とし(食事の席)を設けます。
そこでは故人との思い出や、親族から参列者へ感謝の気持ちを伝えるなど、語らいの場としても利用されます。
しかし、一日葬ではお通夜を省略するため、本来は2日にかけて行われる儀式を1日で全ての工程を終える必要があります。
そのため、最近では精進落としの席を設けないケースが多いくなっています。
また、時代の変化とともに、初七日法要を葬儀と一緒に行うケースも多いのです。
一日葬の所要時間は?
一日葬では、お通夜は行わないためコンパクトな儀式になりますが、その分1日に行われる儀式の内容は濃いものになります。
通常告別式は、1時間くらいで、火葬は2時間程度かかります。
火葬後に会食なども考えている場合は、上記時間に会食の時間が加わります。
一日葬のメリット・デメリット
ご家族が安心し、納得して葬儀を行うには一日葬のメリット・デメリットについても理解しておく必要があります。ここでは一日葬のメリットとデメリットを紹介していきます。
メリット
- ・食事の費用負担が少ない
お通夜を省略するため食事や飲み物などの費用が抑えられます。
また、葬儀後に行われる精進落としを行わないケースも多いため精進料理にかかる費用も抑えられます。
- ・葬儀の所要時間が短い
お通夜の準備する時間が必要なくなるため、葬儀の全体的な日程は短くなります。
- ・親族の精神的・身体的負担が少ない
ご家族が亡くなったという事実だけでも、精神的負担が大きいです。そこに、葬儀の準備が加わることでご遺族の心労は大きいものになります。
お通夜がないということは、お通夜の準備に使う時間がなくなるので精神的負担や、身体の負担を軽減することができます。
デメリット
- ・参列できない人もいる
お通夜の場合、夕方の遅い時間から行われるため、仕事が終わってから参加する人もいます。
しかし、一日葬では午前中の日中に行われるため、参列できない人もでてきます。
- ・故人と過ごす時間が少ない
お通夜がない分、ご家族の負担は少ないですが、一日で葬儀を行う必要があるため、故人とゆっくり過ごす時間が少ないのです。
- ・お寺や家族からの反対
従来行われていた葬式の形とは違うため、身内の理解が得られない場合もあります。また、お寺によっては、仏式に合っていないためトラブルになる場合もあります。
一日葬のよくある疑問。家族葬との違いとは?
高齢化や家族形態の変化など時代の流れとともに、葬儀の形も変わってきています。
シンプルな葬儀の形を希望する人にとって一日葬と家族葬の違いは気になるところでしょう。
ここでは一日葬のよくある疑問、家族葬との違いを紹介していきます。
家族葬
故人と家族がゆっくりお別れの時間を過ごすことができます。
葬儀の流れは、お通夜・告別式と2日間行われるため一般的な葬儀と同じです。
しかし、参列者はご家族や親しい方など少人数に限られます。
一日葬
お通夜を行わずに、納棺後、告別式だけ行って、通常2日間の葬儀を1日で全て行います。シンプルな祭壇を設けてお坊さんを呼び読経してもらいます。参列者は、家族葬同様に少人数となります。
出棺、火葬、骨上げを一日で行います。ただし、告別式~の流れは一般葬義と同じになりますが、午前中に告別式が始まる場合、納棺は前日に行われます。
まとめ
一日葬の日程、メリット・デメリットや、家族葬との違いについて紹介しました。
一日葬は、お通夜を省略した日程で、告別式→火葬の順番で行われます。
メリットは、ご家族の経済や精神的負担を考えて小規模で行えます。
しかし、参列者が限定されたり、親族やお寺の理解してもらえなかったりする可能性があるなどのデメリットもあります。
家族葬との違いは、お通夜があるかないかのスケジュールの違いです。
時代の変化に伴い、葬儀の在り方も変わってきていますが、一日葬を検討している人はぜひ、この記事を参考にしてみてくださいね。