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一日葬のタイムスケジュールは?注意点などと合わせて解説
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一日葬のタイムスケジュールは?注意点などと合わせて解説
一日葬は比較的新しい形のお葬式ですが、すでにほとんどの葬儀社でプランが用意されているほど、葬儀スタイルとして定着してきています。お葬式を検討する上で外せない選択肢の一つとなった一日葬とは、どのようなお葬式なのでしょうか。
この記事では、一日葬をより深く知るために、主要な事柄の流れをタイムスケジュールとともに詳しく見ていきましょう。
そもそも一日葬とは
従来型のお葬式は、ご逝去の翌日に通夜式、通夜の翌日に葬儀・告別式と火葬を行い、二日間に渡るのが一般的です。これを「二日葬」または「一般葬」といいます。
これに対して、通夜を省略し葬儀・告別式と火葬を一日で行うのが「一日葬」です。一日葬は通夜とそれに伴う通夜振る舞いを省くだけで、それ以外の内容や流れは一般葬とほぼ同じになります。
【葬儀前日まで】一日葬のタイムスケジュール
ご逝去から葬儀の前日までは「葬儀の準備」を行います。準備のために使える時間やタイムスケジュールは、亡くなられた時間が朝なのか夜なのかによってや、火葬が翌日にできるのか翌々日になるのかということでも変わってきます。
ここでは、主要な事柄の流れを追って解説していくので、上の図も参考にしながらご覧ください。
ご逝去
エンゼルケア
病院で亡くなった場合には、ご遺体を綺麗に整えるエンゼルケアが看護師によって行われます。所要時間は約30分~1時間ほどです。
葬儀社に連絡
エンゼルケアをしてもらっている間に、葬儀社に連絡をしましょう。ご遺体の安置先を決めて、できるだけ早く搬送してもらうよう依頼をします。
死亡診断書の受け取り
担当医師から死亡診断書を受け取ることを忘れないようにしてください。死亡診断書がないと火葬や埋葬の手続きができません。
火葬場の予約・僧侶の手配
火葬場の予約
先に火葬場の予約を取って、それに合わせて葬儀の日取りを決めるのをおすすめします。人口の多い都市部では特に火葬場の予約が取りづらく、数日以上先まで予約が取れないことも珍しくありません。
僧侶の手配
葬儀の日取りを決める上では、僧侶の都合を確認する必要もあります。菩提寺がある場合にはなるべく早く僧侶に連絡をし、都合を確認してください。菩提寺がない場合には葬儀社に僧侶の手配を依頼しましょう。
搬送・安置
搬送
葬儀社が到着したら、ご遺体を安置場所まで搬送してもらいます。お迎えまでの時間は葬儀社の状況によって異なるので、どのくらいの時間で来てもらえるのかを最初に連絡した際に確認しておきましょう。
安置
安置場所はご自宅か、または葬儀社や斎場の安置室などでお預かり安置をしてもらうことも可能です。安置場所では葬儀社スタッフが枕飾りを行ってくれます。搬送から安置が完了するまでの所要時間は移動する距離にもよりますが、概ね1時間前後になるでしょう。
葬儀社との打ち合わせ
ご遺体の安置が済んだら、葬儀の内容について葬儀社スタッフと打ち合わせをしていきます。決めることは、主に以下のような事柄です。
執り行う葬儀の宗教(宗派)
葬儀の規模(おおよその参列者の人数)
葬儀プランと祭壇の種類
日時と式場
棺と骨壺、棺に入れる副葬品の選定
湯灌、故人の着替え、死化粧の検討
遺影写真の選定
返礼品とお礼状の検討
食事の用意の有無や内容の検討
親族から受付係や弔辞をお願いする人を選定
参列者への連絡
葬儀の内容が決まったら、参列してもらいたい人にできるだけ早く連絡をしていきましょう。葬儀のみを日中に行う一日葬では、仕事の都合をつけられず葬儀への参列が難しい人も出てきます。
あまり広く声をかけすぎると出欠の確認に時間がかかり、参列者の人数を決めるのに手間取ることにもなりかねません。連絡する範囲はよく検討しましょう。ここまでが、ご逝去から葬儀前日までの流れになります。
【葬儀当日】一日葬のタイムスケジュール
ここからは葬儀当日に行う事柄を、仏教式の主な流れに沿って紹介します。注意点としては、火葬場の予約時間や地域の慣習によって、火葬を葬儀前に行うか、あるいは葬儀後に行うかが変わってくるということです。
また、初七日法要は葬儀告別式と同時に行う繰り込み法要もありますが、ここでは「戻り初七日」とも呼ばれる繰り上げ初七日法要の場合をご説明します。
納棺
納棺は、一般葬では通夜の前に行いますが、一日葬では葬儀の前に行うことになります。葬儀社スタッフの指示に従い、ご遺体と思い出の品や手紙などの副葬品を棺に収めていきます。所要時間は30分~1時間です。
行うタイミングとしては、葬儀の前日または葬儀当日の朝になるでしょう。
納棺までの時間はご遺族が故人と過ごす最後の大切な時間になるので、どのように過ごしたいかを家族で相談してください。
また、湯灌の有無や故人の着替えの時間も考慮して、いつ納棺するかを葬儀社と相談して決めると良いです。
葬儀・告別式
葬儀・告別式の開始時間は、午前中の時間に設定されるケースが多いようです。ここでは、10時開始の場合のタイムスケジュールを見てみましょう。
9:00~喪主・遺族集合
受付開始
喪主は僧侶に挨拶
9:45~会葬者の入場・着席
〈葬儀〉
9:55~僧侶入場
10:00 開式の辞
僧侶の読経
弔辞拝受・弔電奉読
焼香(遺族・親族)
〈告別式〉
焼香(弔問客)
僧侶退場
10:40 閉式の儀
10:45~お別れの儀・納めの儀
出棺
このような流れで、葬儀・告別式全体の所要時間は約1時間程度になります。
火葬
式場を出発した霊柩車は火葬場へと向かいます。火葬が11時半からの場合でのタイムスケジュールを見てみましょう。
11:15 火葬場到着
11:30 納めの儀
僧侶の読経
焼香(火葬立会い者)
合掌・拝礼
火葬開始
|
13:00 火葬終了
(火葬場には僧侶が同行しない場合もあります)
火葬にかかる時間は約1時間ほどで、故人の体格や年齢、副葬品によっては多少異なります。火葬が終わってからお骨を冷ます時間も必要なので、全体としては1時間半ほどかかると思って良いでしょう。
精進落とし
火葬が終わるまでの約1時間半は、火葬場の控室で待つのが一般的ですが、近年では斎場や自宅に戻って精進落としの会食を行う場合もあります。
また、コロナ禍の影響で精進落としを会食形式では行わず、返礼品などと一緒に折り詰めの寿司などを渡して済ませることも選択肢の一つとなっています。
精進落としを「どこで」「どのように」「どのタイミングで」行うかは、地域の慣習やその時の状況によっても変わってくるので、葬儀社との打ち合わせの段階でよく相談して決めてください。
骨上げ
火葬が終わると火葬場スタッフから案内があり、骨上げ(こつあげ)を行います。一旦、式場や自宅に戻っていた場合は再度火葬場に向かいます。
骨揚げは、参列者が二人一組となって竹の箸でお骨を骨壺に納めていく儀式です。喪主から遺族、近親者、友人・知人というふうに故人と関わりが深い順で行っていき、最後に喉仏の骨を拾い終わると、火葬場スタッフが骨壺を蓋して白木の箱に入れ、綿袋(きんたい)をかけてくれます。
骨上げの所要時間は約30分ほどになります。
初七日法要
初七日法要は本来ご逝去から七日目に行う法要ですが、親族が再び集まることが難しいなどの理由から、葬儀の当日に行うことが一般的になりつつあります。
「戻り初七日」では、骨揚げを終えた遺族や親族がご遺骨とともに再び式場に戻って、法要を行っていきます。流れは宗派や僧侶のやり方によって多少異なりますが、概ね「喪主の挨拶」→「僧侶の読経」→「焼香」→「僧侶の法話」→「喪主の挨拶」となり、所要時間は30分程度です。
これで葬儀当日に行う事柄が完了し、解散となります。
一日葬にかかる費用
それではここで、一日葬の費用について触れておきたいと思います。
葬儀関連情報サイトが2013年~2020年に行った全国調査によると、お葬式の「葬儀基本料」「飲食費」「返礼品」を合わせた合計の平均金額は、一般葬が約240万円だったのに対して、一日葬は約135万円という結果でした。
2022年現在ではさらに小規模化・簡略化が進んだことによって、全体の合計平均額は110万円で過去最低です。
一日葬を行う際の注意点
最後に、一日葬での注意点を3つ紹介します。
まず、葬儀を一日に短縮して行う一日葬では僧侶が難色を示す場合があります。円満に葬儀を行うためには、菩提寺ともしっかりと相談をして理解を得ることが重要です。
また、親族の中にしきたりを重んじる人がいる場合には、通夜を省くのに反対される場合があります。訃報を伝える際によく説明をして、親族間のトラブルを招かないように注意が必要です。
そして、葬儀に参列できず故人とのお別れを果たせなかった人が、葬儀後に次々と自宅へ弔問に訪れ、遺族は個別の対応に追われることがあるという点を覚えておかなければなりません。
まとめ
今回は「一日葬」をより深く知るために、タイムスケジュールに沿って解説しました。一日葬は通夜を省くことによって、体力的・精神的な負担や費用の軽減が見込まれることから、年々増加してきているお葬式です。
しかし、比較的新しい形のお葬式であるため理解を得られないこともあり、菩提寺や親族とのトラブルを招かないように注意が必要です。
一日葬のタイムスケジュールは、精進落としや初七日法要をどのタイミングで行うかによっても変わってきます。ご自分たちにとって最適なお葬式にするためには、葬儀社や菩提寺とよく相談することが大切です。
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