大切な身内や親交の深かった友人、先輩など、大切な人が亡くなってしまった際は、できればお葬式に参加したいと思う人が多いでしょう。
しかし、お葬式のお知らせは突然来ることが多く、人によっては仕事や急用などの何かしらの事情で行きたくても行けないということも少なくありません。
そんなときどうしたら良いのか分からないという人も少なくないのではないでしょうか。
また、近年ではコロナウイルスの影響により、行きたくても行けないという状況が続いています。
そこでこの記事では、お葬式に行けないときの対処法やマナーなどを解説します。
お葬式に行けないときの対応
先述で話したような理由により、行けないときの対応は以下の通りです。
電話で連絡を入れる
一番多い対応法が電話で連絡を入れることです。
亡くなってからお通夜まではほとんど時間がないため、喪主やご遺族からの連絡は電話で来る場合がほとんどです。
そのとき、一緒にお通夜や告別式の日時の案内をされますが、案内された日時でどうしても行けそうにない場合は、そのタイミングで丁寧に行けないことを伝えましょう。
また、電話を受けたタイミングでは案内された日時で行けるかどうか分からない場合は、一度電話を切り、予定を確認してください。
予定を確認した結果、お葬式に行けないという場合は、折り返してお葬式に行けないことを伝えましょう。ただし、文頭でお伝えした通り、亡くなってからからお通夜まではそれほど時間がないため、できるだけ早めに連絡を入れる必要があります。
行けない理由は簡潔に話す
お葬式に行けない場合、理由は簡潔に伝えると良いでしょう。
その理由としては、連絡伝える喪主やご遺族の方が準備などで忙しくしているため、具体的な理由より、「やむを得ない事情があるため」や「遠方のため」などで簡潔に伝えます。
ただし、喪主やご遺族から直接お通夜の連絡を受けたということは、故人とお別れしてもらいたいという気持ちの表れなので、その思いを無碍にするようなことはしてはなりません。
お葬式に行けなかったとしても、後日何かしらの形で弔意を表し、行けなかったことを謝罪するのが良いでしょう。
コロナウイルスの影響で行けない場合
2020年9月現在、コロナウイルスの影響があり、このような状況下でお葬式に行くことに心配や不安を感じる人も少なくありません。
葬儀会場では徹底したコロナ対策をしており、コロナウイルスに感染しないようアルコール消毒液の設置などをしている場所が増えました。
また、葬儀中のマスクはマナー違反にはならず、マスクしたまま参列することが可能です。
しかし、地方に住んでいる場合や
「自分がコロナウイルスを持っていて万が一、身内に感染させてしまったらどうしよう」と思って行けない人もいます。
そのような場合は、オンラインで参列することができます。
このような状況下で、オンライン参列ができる葬儀会社が多くなっているので、
「コロナウイルスのことがあって会場は行けないけど、葬儀には参列したい」という方は、一度葬儀社へ問い合わせて相談してみると良いでしょう。
お葬式に行けないときの弔意を表す方法
お葬式に行けなかった場合は、何かしらの弔意を表し謝罪することがマナーとされています。そこで、弔意はどんなことをすれば良いのか、下にまとめました。
お香典を渡す
お葬式に行けないとき、喪主やご遺族へお悔やみを伝える方法の一つとして挙げられるのがお香典です。お香典を渡す際は、代理人にお願いするか、自分で郵送するなどの方法をとりましょう。
また、お香典は必ずしもお通夜や告別式、お葬式で渡さなければならないというわけではありません。後日、改めて持参しても大丈夫です。
お葬式後に持参する場合は、四十九日法要が過ぎているかどうかを確認します。
タイミングや宗派などによって表書きが変わるので、あらかじめ把握しておく必要があります。
弔電を打つ
お香典のほかにも、弔電を打つことで弔意を表すことができます。
弔電を打つときは、お香典とセットで行うことが多いでしょう。弔電は、NTTが扱っているお悔やみの電報や、日本郵便のレタックスでも送ることが可能です。
送るタイミングとしては、お通夜の当日かお葬式の前までに葬儀会場へ届けるのがマナーとなっているので、日時には充分注意しましょう。
供花・供物を送る
供花や供物を送るのも一つの方法として挙げられます。
これらは香典同様で、故人の供養のためのお供え物なので、近しい親族でなければ数多く送る必要はなく、どれか一つを送るのが一般的です。
供物は主に果物や缶詰の籠盛り、線香やろうそく、お菓子類を選ぶと良いでしょう。
供花については、自身で思い思いの物を選ぶことができますが、葬儀場によって持ち込み不可となっているところもあります。
また、喪主やご遺族の宗教や宗派によって、供花で利用できる花の種類が決まっている場合もあるので、上記2つ合わせて事前に確認することをおすすめします。
後日、改めて弔問する
葬式を終えた後日、時間を作って喪主の家へ弔問することも弔意を示すことができます。
ただし、喪主やご遺族の方はお葬式後もやらなければならないことが多く、引き続き慌しくしているはずなので、弔問へ伺う際はあらかじめ弔問することを連絡しておくことがマナーです。
持って行くものとして、香典や生花、線香などを持参して伺うと良いでしょう。
また、故人が好きだった花などを弔事用にアレンジメントして贈るというケースも多くあります。
弔問の際は、自己満足とならないよう、喪主やご遺族への配慮を最優先としてください。
案内がない限りは、室内へ上がることなく玄関でお悔やみの言葉を述べ、長居せずに失礼するのが大切です。また、弔問のタイミングは四十九日までが良いとされているので、日時には注意しましょう。
お葬式に行けない場合の例文
お葬式に行けないことを喪主やご遺族に伝えるときは、
「お通夜だけ参列する場合」「お葬式だけ参列する場合」「すべて欠席する場合」などで、若干異なります。
それぞれに合わせた文例をご紹介します。
通夜だけ参列する場合
お通夜は一般的に、18時もしくは19時から始まります。
お通夜だけ参列する場合は、
「お葬式には参列できない」「お通夜だけ参列する」のような2点を文言を入れると良いでしょう。
葬儀・告別式だけ参列する場合
お通夜は一般的に故人と親しい家族だけで行う場合が多いため、お通夜に参列しない場合は特に連絡を入れる必要はないとされてきました。
しかし、近年ではお通夜に参列したいという人が多くなってきており、以前に比べるとフォーマルな儀式としてお通夜の存在感が増しています。そのため、お通夜を欠席してお葬式や告別式に参列する場合も喪主やご遺族に伝えたほうが良いでしょう。
伝えるポイントとしては
「お通夜には参列できない」「お葬式や告別式には参列する」のような2点を伝えてください。
すべて欠席する場合
お通夜とお葬式や告別式を欠席する場合は、訃報の連絡をもらった時点で伝えると良いでしょう。
もし、訃報の連絡のときには不明で、そのあとに欠席するとなった場合は、再度連絡を入れて辞退することを伝えてください。
お通夜まではそれほど時間がないため、素早く連絡入れることが大切です。
また、弔問を予定している場合は、その旨も伝えることを忘れないようにしましょう。
まとめ
訃報というのは突然連絡来るもので、人によっては仕事が忙しい時期であったり、都合が合わずどうしても参列できないという場合があるでしょう。
そういった場合は、丁寧に欠席することを伝えると良いでしょう。
ただし、欠席する理由などは簡潔に済ませることがポイントであり、喪主やご遺族への配慮を忘れずに伝えることが肝心です。