以前までは
「葬儀」といえば大規模で豪華に故人を弔うイメージがありましたが、最近では葬儀を簡素に執り行う
「直葬」を選ばれる方が増えている傾向にあります。
「直葬」とは、通夜式や告別式を行わず火葬のみを行う葬儀の形式で、
「火葬式」と同じ意味合いがあります。近年では、盛大に葬儀を執り行うということはせず、ごく親しい人のみで故人を見送る形式として増えてきた形式でもあります。
葬儀の簡素化の要因としては、
●自分が亡くなる時は小規模な葬儀で十分、と考える人が増えている。
●高額な費用を掛けられないという経済的理由。
●ご近所付き合いの減少など、親類や周辺住民との関係性の変化。
など、葬儀を執り行う上での意識が昔と変わってきている事が挙げられます。
従来の葬儀の形式にこだわらない
「直葬」ですが、通常の葬儀との違いは具体的にどういった所にあるのでしょうか?
今回は「一般的な葬儀とどのような違いがあるのか」、「直葬を選ぶことでのメリット」についてまとめていきたいと思います。
直葬とは?一般的な葬儀との違いについて
一般的な葬儀と直葬にはいくつかの違いがあります。
まず大きな違いとして、
一般的な葬儀は2日間に渡って式を執り行いますが、直葬は1日で葬儀を執り行う、ということです。
一般的な葬儀の流れと直葬の流れを比較してみたいと思います。
【一般的な葬儀の流れ】
一般的な葬儀は「一般葬」とも呼ばれ、標準的な葬儀の形式です。
一般葬では1日目に通夜式、翌日の2日目に告別式と2日間かけて葬儀を執り行います。
一般葬の流れとしては以下の通りです。
1,ご臨終
↓
2,お迎え
↓
3,ご搬送
↓
4,ご安置
↓
5,通夜式
↓
6,告別式
↓
7,火葬
一般葬の通夜式では遺族や親族またはごく親しい人が集まり、故人の最後の夜を一緒に過ごすという意味合いがあります。
通夜式を終えると、その翌日に告別式が行われます。
告別式には遺族や親族以外の一般会葬者も参列し、大勢の人が集まり故人に別れを告げます。
そして、告別式を終えた後に火葬を行うという流れになっています。
本来、一般葬の通夜式と告別式には上記のような会葬者の違いがありますが、近年では告別式に参列する予定はないけれど故人と最後のお別れをしたい、という会葬者が通夜式に参列するといったこともあり、会葬者は通夜式か告別式のどちらかに参列する、という傾向にあります。
【直葬の流れ】
直葬は火葬式とも呼ばれ、通夜式や告別式を省いた形式の葬儀です。
火葬のみ、1日で葬儀を執り行います。
直葬の流れとしては以下の通りです。
1,ご臨終
↓
2,お迎え
↓
3,ご搬送
↓
4,ご安置
↓
5,火葬
直葬では一般葬のように、大勢の人が集まり故人を見送るというものとは異なり、基本的には遺族や親族、またはごく親しい人のみが集まり、葬儀が執り行われます。
以前までは、「葬儀は盛大に執り行わなくては故人に失礼にあたる」という考え方もありましたが、近年では「遺族の費用的な負担を減らしたい」「大切な人だけに見送って欲しい」など、故人にあたる方の葬儀に対する価値観の変化があり、直葬を執り行うケースも増えています。
また、故人の方が事前に終活をし、直葬への意向を示している場合でも、ご遺族の方が「直葬は故人に対して失礼なのではないか?」と心配されるケースもありますが、最も大切なのはもちろん「故人を偲ぶ気持ち」なので、決して故人に対して失礼な葬儀というわけではありません。
むしろ、葬儀の形式として直葬を選ぶことで、遺族の方にとってメリットになる部分も多く挙げられます。
葬儀を直葬で執り行うときのメリットと注意点
直葬を執り行うことのご遺族側のメリットとして
●経済的な負担の少なさ
●遺族が葬儀の仕切る際の手間の軽減
などが挙げられます。
葬儀を執り行う際に費用の部分は多くの方が気になるポイントかと思われますので、この部分でのメリットはとても大きいものになるでしょう。
ただ、一方で直葬を選ぶうえで気を付けて頂きたい点もありますので、
それぞれ説明をしていきたいと思います。
・【なぜ直葬は経済的な負担を少なくすることが出来るのか?】
どのような葬儀を行うかによって金額は変わってきますが、葬儀に掛かる全国の平均費用は
約200万円といわれています。(※参考:日本消費者協会「葬儀についてのアンケート調査」より)
直葬では一般葬のような通夜式や告別式の工程がないのでその分費用が削減され、その上、式の後の会食費用の軽減、参列者が少人数であることでの総額費用の削減などが可能です。
・【葬儀にかかる「手間」の軽減とは?】
大規模な葬儀は、通夜式や告別式に大勢の会葬者が訪れるため、葬儀を取り仕切る喪主や遺族は対応が必要となります。一方直葬では限られた少人数の参列者で葬儀を執り行うため、会葬者の方への対応が減ることで負担が軽減されます。
・【直葬を執り行う際に気を付けたいこと】
費用面、時間や手間の面などの多くのメリットがある一方で、昔ながらの一般的な葬儀とは異なる形式ですので、直葬の際には親族の方や故人が生前お世話になった方々への配慮が必要になってきます。
主に首都圏を中心に増えている直葬ですが、地域や習慣によって直葬の文化になじみがない場合もあります。
一般的な葬儀と印象も異なるため、直葬に参列する身内の方の理解も必要となってきます。そのため、直葬をする意向があることを事前に親族に伝えておくのが良いでしょう。
そして、故人が生前関わってきた方々に対しても、「訃報を受けておらず亡くなった事を知らなかった」などという事のないよう、縁のあった人には出来る範囲で挨拶状を送るようにしましょう。
直葬を行うときの具体的な流れと葬儀社の選び方
直葬を行うときはどんな葬儀社に相談し、どういった段取りで進めていくのが良いのでしょうか?
ここでは、具体的な直葬の内容についてまとめていきます。
【直葬の具体的な流れ】
●生前(終活)
最近では生前から人生が終わることを考える終活準備をしている人が増えています。
終活準備中に直葬を検討される際は事前に葬儀社に葬儀プランの相談をするようにしましょう。
●ご臨終
事前に葬儀社が決まっている場合は、亡くなられた旨を葬儀社へ連絡しましょう。
また、葬儀社が決まっていない場合は病院から葬儀社の紹介がありますが、必ずその葬儀社に頼まないといけないということではありません。
ただ、病院で亡くなられた場合は病室を速やかに開ける必要があり、霊安室においても長期間安置をしておくことは出来ませんし、斎場などのスケジュールの問題もある為、どの葬儀社に依頼をするかは極力早く判断する事をおすすめします。
●お迎え・ご搬送
葬儀社に連絡をしたら寝台車のお迎えが来ます。
葬儀社指定の安置場所までご遺体を搬送します。
●ご安置
遺体は死後24時間以上安置をしなければならないという法令があります。
そのため、直葬の場合でも遺体を安置する期間は必要になります。
●火葬
葬儀社と火葬する火葬場と日程を決めます。
直葬当日は故人を納棺し、火葬場にて火葬を行います。
このように直葬を執り行う際は葬儀社と連絡を取りあい、進めていくという流れになっています。
そのため、葬儀社選びはとても重要だといえます。
どのような葬儀社を選ぶのが好ましいかというと、連携が取れやすい葬儀社であるかどうかです。
一般的な葬儀社は受付、お迎え、打合せなど各スタッフが対応を行いますが、このような場合打合せと実際の葬儀のイメージが違うなどの原因になってしまうことがあります。
雅葬会では専属の一級葬祭ディレクターが一括して対応をしてくれるので、安心して葬儀を進めることが出来る上、総額13,000円~とご検討頂きやすい価格のプランをご用意しております。
ご相談のみでも受け付けておりますので、直葬をお考えでしたら是非お問い合わせ下さいませ。