葬儀のお礼は誰に出せばいいか。どのような方法があるかなど調べている人もいるでしょう。参列してくださった人やお世話になった人へのお礼は重要なものですが、その方法についてまでしっかりと把握することが大切です。
ここではおさえておきたいお礼の方法や注意点についてまとめています。
葬儀のお礼は誰に出すものなの?
葬儀のお礼は一般の会葬者をはじめ、関係してくださった人たちに出すようにしましょう。
それぞれの目安については下記の通りです。
【寺院】
寺院にはお礼としてお布施をお渡しすることとなります。
金額はお寺や地域によって変わってきますので、知っている人がいればその人に聞くのが良いでしょう。お寺に直接聞いても問題はありません。
金額としては15万円から50万円が相場です。
【近所の方】
当日のお手伝いをしてくれた近所の方や世話役の方には翌日にはお礼に伺いましょう。
その際のお礼としては、菓子折やタオルなどの実用的なものが良いとされています。
金額の相場は地域によっても異なりますが、世話役代表の方で3万円まで、お手伝いの方は2千円から1万円ほどです。
【病院】
病院に対しては必ずお礼をしなければいけないわけではありません。病院も心付けは受け取れない場合が多いです。
しかし入院期間が長い方や、特にお世話になった医師や看護師さんに菓子折を持っていくのはお気持ちとしては問題ありません。
【職場】
職場の方が参列された時は一般会葬者と同じですが、
「一同」などで香典をいただいた場合は、みなさんで食べてもらえるお菓子などが良いです。
しかし会社によっては受け取ることができない場合もありますので注意が必要です。
【一般会葬者】
本来であれば四十九日が明けた後に手紙を添えて品物をお送りするのが一般的です。
しかし近年は葬儀の当日にその場でお渡しするケースも増えています。
会葬御礼品とは別物ですので、一緒にはしないようにしましょう。
葬儀のお礼の方法
葬儀のお礼は弔電、供花などを出す方法があります。
各種のお礼についての書き方は迷うものです。
ここでは、例文について紹介していきます。
【弔電のお礼】
弔電のお礼は葬儀の1週間以内に送るのがマナーです。
故人の名前も書き、弔電へのお礼と生前の感謝の気持ちを書きます。また、句読点を打たないのが一般的です。
【弔電のお礼の例文】
このたびは 亡母 ○○の葬儀に際しまして お心のこもったご弔電ならびにご厚志を賜り 厚く御礼申し上げます。
私どもも温かいお心遣いに励まされお陰様にて葬儀を滞りなく相営むことができました。
亡父になりかわりまして○○様より賜りました生前のご厚情に心より御礼申し上げますとともに今後とも生前同様変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
早速拝趨のうえ御礼申し上げるべき本来ならお目にかかってお礼申し上げるべきところではございますが 略儀ながら書中をもちまして御礼の御挨拶を申し上げます。
【供花・供物・お花代へのお礼】
特に決まりはありませんが、お礼状と品物を送るのがマナーとされています。
千円から3千円が相場ですが、香典も共に送られてきている場合は、その分も上乗せして考える必要があります。
また、まずは電話でお礼の言葉を述べるのが礼儀です。
【供花・供物・お花代へのお礼の例文】
拝啓 ○○の葬儀の折には、立派なご供花を賜り 誠にありがとうございました。
謹んでお受けいたし霊前に飾らせていただきました。
○○の最後を飾って下さいましたご芳情に心よりお礼申し上げます。
お陰様をもちまして葬儀も滞りなく終えさせて頂きました。
早速拝趨の上ご挨拶申し上げるべきところ 略儀な がら書中をもって謹んで御礼申し上げます。
葬儀後のお礼の注意点
ここでは、葬儀後の香典返しのお礼の注意点についてお話していきます。
香典返しは、四十九日2週間以内を目処にお届けするものが基本的とされています。
忌明け法要日に発送し、法要の翌日に届くように手配されるのが望ましいです。
金額の相場として半返しが相場とされていますが、3分の1程度のものにしている人も多いのでその間が目安と言えます。
お礼は品物をお送りするようにして、後に残らないお菓子などの食品や石鹸などの消耗品を選ぶのが、悲しみを残さない意味でも好ましいです。
品物をお送りする際にはお礼の手紙も添えてお送りするのがマナーです。
香典返しは忌明け法要を滞りなく終えたことの報告の意味でもあります。
「忌中・喪中」の期間は、喪に服しているために、お礼や香典返しは慎むのが本来です。
しかしお礼などを早くしたい気持ちもあると思いますので、先にお送りする場合は、受け取る側のことも配慮して
「早くお返しをしたかった」のひと言をお礼状に加えておくと良いでしょう。
反対に、もしも準備が遅れてしまった場合は、
「ご挨拶が遅れた旨のお詫び」を添えて送るようにするのが望ましいです。
近年では葬儀の当日にお渡しするケースも増えています。混乱による送り漏れもなくなりますのでその方がスムーズと捉えられています。
お渡しするものは四十九日後と同じですが、金額の相場は3千円ほどが目安となります。当日に香典返しをしている場合は四十九日後のお礼は必要ありません。
ただし、葬儀当日にお渡ししたとしても、香典返しと会葬御礼品は別物ですので両方用意しなければなりません。
予算も別々にみておく必要があります。
まとめ
葬儀のお礼は渡す相手によって、金額が大きく変わってくることが分かったと思います。また、現金に限らず菓子折りを渡す場合もありましたね。弔電のお礼、供花・供物・お花代へのお礼のマナーや、失礼のない例文を心掛け、スムーズに葬儀を終えられると良いですね。葬儀は費用がかかるものですが、お世話になった方々にきちんとお礼はするべきです。