葬儀にいくら費用が掛かるのか、実際に喪主になってみないと分からないという人がほとんどかと思います。
「お葬式の費用を払うタイミングは?」「分割払いはできないのか?」など、漠然と不安を抱えている人もいるかもしれません。葬儀費用を用意できるか心配という人に、葬儀ローンがあるのでそちらを利用してみてはいかがでしょうか。
葬儀ローンの種類や注意点についてご紹介したいと思います。
葬式にかかる金額の相場はいくら?
新聞やネット上の記事に一般的に葬式に掛かる費用は平均200万円程度お金額と取り上げられている事も多く、相場はそれくらいだと認識している人が少なくありません。葬儀費用は地域の習わし・風習によって異り、また家族や親族の考え方によって異なるために一概に相場がいくらくらいと決めることはできません。
実際の相場にはかなり幅があり、葬式に200万円近くかけるケースもありますが最近では稀であり高い場合でも100万円程度また50万円を下回るケースも多いのが現状です。
そして葬式費用は
「葬式一式費用」「飲食接待費」「寺院費」の3種類の要素で成り立っているので、どこに費用を掛けるかで全体的な費用も変わってきます。
葬式費用が払えな場合はローン払いも可能
一般的に葬式費用は葬式の当日から1週間〜10日程度を期限として、一括して葬儀会社に払うのが一般的です。
しかし事故や病気の急変で急に亡くなった場合には、手元に十分な現預金が無かったり諸事情で手元の現預金に手を付けたくないという人も居るかもしれません。
そういた人は葬儀ローンを検討されるかもしれません。クレジット会社や銀行から借りることを全部を含めて葬儀ローンと言われる事が多いです。
この葬儀ローンは誰でも借りれる訳ではなく、普通のローンを組む時と同じように職業・年齢・勤続年数・現在借入があるかないか・残高はいくらくらいかなど総合的に判断され審査が通ればローンが通ります。稀にではありますが、直接葬儀社と直接分割返済の取引を行うこともあり、これも葬儀ローンと呼ばれます。
葬式費用のローンの種類と注意点
葬儀屋のローン
葬儀屋ローンは信販会社と提携している場合と葬儀社が窓口になっていることが多いです。
葬儀社が窓口になっている分、与信審査のスピードが速いこと(通常で1〜2時間程度、遅くても半日〜1日で審査可)や審査基準が銀行ローンに比べて緩いなどの特徴があります。
また直接葬儀社が窓口になっているので、葬儀の打ち合わせと並行して与信審査や利用の手続きを行うことができるのでスムーズに進みやすいメリットもあります。
〜注意点〜
毎月返済可能額なのかしっかりと確認するようにしましょう。
与信審査が速い点や審査基準が甘い点はメリットでもありますが、他にも借り入れがある場合銀行のローンなど通らなかった人も通る可能性が高いでしょう。
審査が速い分、他のローンとの比較検討して判断できないことや金利が他のローンに比べて高くなる傾向があるので、思っていた以上に毎月の支払金額が高くなってしまったということがないよう気をつけましょう。
労金・信金ローン
銀行と同様に多目的ローン、フリーローンなどの借り入れを行うことができます。一部の労金や信金では葬儀費用に限定したローンを提供しているところもありますので確認すると良いでしょう。
与信審査には一般的に1週間程度、早くて3日程度掛かりまた審査が厳しい傾向がありますが、労金や信金の金利や手数料は低めであることが大きなメリットです。提出する書類が銀行と同様に多くなります。
〜注意点〜
与信審査スピードは銀行よりも速い点や金利が低い点は大きなメリットです。
しかしその分審査基準も厳しいので、もしも審査が通らなかった場合の対処方も考えておく必要があります。
最近では対面で手続きを行うよりもネットから申請手続きを行うことで金利の優遇を受けれることがあるので探す前に確認すると良いでしょう。
また葬儀ローンには対象になる費用が決まっており、一般的に御布施、仏壇仏具の購入費用は対象にならないことが多いので注意が必要です。
銀行のローン
銀行ローンで葬儀費用を借りる場合には資金用途が決まっていない多目的ローンやフリーローンでの借り入れが一般的です。
銀行ローンは他のローンに比べて長期間の返済が可能なのが特徴です。
〜注意点〜
希望する借入金額によっては収入を証明する書類だったり、住民票だったりと提出する書類が多くなりますので書類不備がないよう気をつけましょう。
また銀行ローンは与信審査が厳しく通常でも5〜7日、長くて2週間と時間が掛かります。審査が通るまでの時間不安にならないように、通らなかった時のこともしっかりと準備しておきましょう。
銀行ローンも対面面談よりもネットで申し込む方が金利優遇を受けれる可能性もありますので、確認してみるようにすると良いでしょう。
クレジットカードローン
クレジットカードでの支払については葬儀屋によって対応が異なりますのでしっかりと確認する必要があります。
以前ではクレジットでの支払が出来ないところも多くありましたが最近でhクレジットでの支払を可能にしているところも増えてきています。
支払い方法も一括・分割・リボ払い・ボーナス払いなどあります。
またクレジットカードには一度に使える上限額が決まっていることもありますが、一時的にカードの上限額を引き上げることも可能になるのでカード会社へ一度連絡することがおすすめです。
〜注意点〜
クレジットカードでの支払でも読経料やお寺、式場に掛かる費用はクレジットでの支払いが出来ないものもあります。
クレジットで支払いをしたい場合には、どこまでカードで支払が可能な範囲なのか申し込みの前に確認し、支払えない部分は他の方法で用意しておく必要があります。
葬式代が払えない時のローン以外の方法について
家族葬や直葬など葬式の規模を抑える
一般的に知られている葬式はお通夜・告別式と2日間で行い会葬者も家族や親族に限らず、町内の人や会社の人など幅広く参列してもらうものという認識があると思います。
しかし参列者が増えると金額が高くなってしまいますので家族葬や直葬にするだけでも費用を抑えることが可能になります。
〜家族葬〜
家族葬とは家族のみ(または親戚・特に親しかった知人)で行う葬式をさします。
参列者の数が限られることで参列者の対応に追われる必要もなく、ゆっくりと故人を偲ぶ時間を取ることができます。
家族葬はマナーもそこまで厳しく、費用を抑えつつ故人を弔える葬儀として、近年全国で多くの方に採用されています。
〜直葬〜
お通夜・告別式など行わず直接火葬場に運ばれ火葬を行います。火葬炉の前でお経を読んでもらい簡単なお別れの儀式を行うこともあります。故人の身寄り・知り合いが少ないなどの理由から直葬を選ばれることが多いです。
市民葬を行う
各市町村が提携している葬儀場で行うお葬式です。小規模で行う家族葬や形式に囚われない自由葬などシンプルなお葬式で良いと考える人に選ばれやすいです。
使う道具やサービスが最低限なことが多いので、費用も抑えることが可能になります。
まとめ
葬儀費用は家族や喪主によって選ばれるものは様々だと思います。
故人を送り出すのに盛大に行なってあげたいなど色々な思いがあると思いますが、ローンが組めるといえどローンを組んでまでも高額な葬儀を行うのはおすすめできません。
まず葬儀社の打合せの際に予算を伝え、その費用の中で、ふさわしい葬儀プランを組んでもらうようにすると良いでしょう。
近年では高齢化が進み残された家族に負担を掛けたくない思いから終活をして故人が事前に用意している場合もあります。全部が終わってから負担にならないように気をつけましょう。