葬儀の豆知識
葬式の必需品の数珠!選び方や注意点を紹介!
葬式の連絡はいつどこでやっくるか分かりません。
お通夜や葬式、告別式などの参列する際や法事法要では身につけるものとして欠かせないのが数珠です。
実は数珠に関して選び方や注意点があるのはご存知でしょうか。
数珠の種類の選び方や持ち方を知らず参列すると恥ずかしい思いをしてしまう羽目になってしまいます。
そこで今回は数珠について紹介します!
数珠について
現代人にとっての数珠は、「葬式に恥をかかないために持って行くもの」くらいに認識している人が多いのではないでしょうか。
数珠にはちゃんとした使用方法や由来があります。
下で詳しく紹介します!
数を数えるための仏具
紀元2世紀頃インドで生まれ、世界各地に広まった数珠。
日本には8世紀頃に伝わり、今では私たちにとって弔事では身近な仏具の一つになりました。
数珠は、元々念仏やお題目を何回唱えたかを数えるための仏具です。
珠の材料は菩提樹の実や水晶をはじめ、鉄や赤銅、真珠、珊瑚などがあります。
房の付いた親珠を中心に他州の小さな珠を一つの輪に繋いだものが一般的ですが、種類は宗派によって違いがあり、現在では70種類ほどです。
珠の数は煩悩の数
数珠の珠は通常、108個が基本ですが54個、42個、36個、27個、21個、18個と数が少ないものがあります。
108個とは大晦日の夜につく除夜の鐘でも知られているように人間の煩悩の数です。
そのことからも数珠は、仏教的には「煩悩を消滅し、仏の功徳が得られますように」との願いを込めて、手にするものであることが分かります。
宗派ごとの数珠の種類
宗派によって使用する数珠が異なってきます。
下で細かく紹介します!
浄土宗の本式の数珠
浄土宗では、二連の輪違いの数珠を使用します。
2つの数珠を組み合わせた構成になっていて、金属製の二連の輪に房が付いているのが特徴です。
一連が27個、もう一連が20個もしくは40個です。
二連の輪違いになっているのは、念仏の数をたくさん数えるためだとされています。
珠の数自体はほかの宗派の定番である108個よりも少ないですが、2つの数珠の組み合わせで数を数えることができるため、結果的に数えられる数ははるかに多くなるのです。
浄土真宗の本式の数珠
浄土真宗は煩悩具足(煩悩を元から身に備え持っていること)のままで救われるという教えであるため。数珠を操って煩悩を消す必要がありません。
そのため。片方の房が「蓮如結び」という形式で結ばれていて、数取りができないようになっています。
もう片方の房には20個の弟子珠が付いています。
真言宗の本式の数珠
真言宗の数珠は表裏2本ずつの房が付いています。
親珠から数えて7個目と21個目に四天という小さい珠が付いているのも特徴です。
これはお経を7回、21回、54回、108回と唱える修法に基づいているとされています。
振分数珠とも呼ばれています。
天台宗の本式の数珠
天台宗では主珠に丸珠ではなく平珠が使われていることが多くあります。
このことから珠を繰りやすくなっています。
また、親珠からは20個の平珠と弟子珠と10個の丸珠の弟子珠が下がっていて、これたを用いるとおよそ3万回のお経を数えることができます。
日蓮宗の本式の数珠
日蓮宗の数珠は2個の親珠に房がついていますが、片方には2本、もう片方には3本付いているのが特徴です。
3本のうち1本には10個の弟子珠が付いていて、これでお経の数を数えます。
また、全部で5本の房にはさまざまな説があり、それぞれが人体を表しているともされています。
臨済宗・曹洞宗の本式の数珠
臨済宗と曹洞宗の数珠は非常によく似ています。
曹洞宗だけの特徴としては数珠に金属の輪が通っていて、一連の数珠に1本もしくは2本の房が付いているシンプルな形です。
また、臨済宗と曹洞宗は禅宗であるため、お経をあげる機会が他宗派に比べて少ないといえます。
そのため、檀家であっても静止に数珠を持っている人はあまり多くありません。
宗派に関わらず利用できる略式念珠
どの宗派でも利用できる略式念珠は基本的に片手用の一連タイプで、各宗派の本式の数珠に比べて小さいものがほとんどです。
珠の色は黒ですが数は特に決まりはなく、20~40個程度であることが多いようです。
略式念珠は自由度が高く、種類が豊富であるため表示をよく見て購入するようにしましょう。
数珠に関する注意点
数珠に関して注意すべき点が2つあります。
数珠の貸し借りはしてはいけない
数珠を忘れたから知人に借りた、または家族で共有しているなど、一つの数珠を複数人で扱うことがしばしばあります。
しかし、数珠は「念珠」とも呼ばれ、持ち主のお守りのような役割もあるため、人に貸したり借りたり共有したりするものではありません。
数珠は葬式などで必ず必要というものではないため、もし忘れたのであれば数珠なしで参列しましょう。
パワーストーンやブレスレット式の数珠は使用しない
近年パワーストーンが流行りだしたことからこれを使用した数珠が販売されています。
また、アクセサリーの一環としてブレスレットタイプになっているものもあります。
こういった数珠は日頃身に付けている分には問題ありませんが、通夜や葬式の場では相応しいとはいえません。
こういったものとは別に、きちんとした数珠を用意しましょう。
数珠は宗派に合わせた相応しいものを付けましょう!
宗派によって身に付ける数珠の種類が変わってきます。
略式念珠でも構いませんが、宗派が決まっているのであれば本式のものを用意しておくと良いでしょう。
また、数珠の使い方を守り、正しい参列マナーを心がけてくださいね!