無宗教葬儀は、特定の宗教や宗派にとらわれずに行う自由な形式の葬儀のことをいいます。
一般的な葬儀と違い、宗教者を呼ばないため、葬儀の段取りはある程度自分たちで決めることになります。
自由な形式で執り行うもので、「自由葬」と呼ばれることもあります。
代わりに献花や、故人が好きだった音楽を流す、生演奏や合唱をする形で故人さまをお見送りすることもあります。エンディングノートや遺言状があるときは、そこに書かれていることに従ってください。個人を明るく送りたいときはお別れ会のような感じで行うこともできます。
無宗教葬儀の流れ
無宗教葬儀の流れはどんな流れで行われるのでしょうか？ここでは、無宗教葬儀の流れについてお話していきたいと思います。
故人の好きだった音楽を流して、思い出の映像などで出迎えることもあります。
2．開式の言葉
司会者が開式の言葉を述べ始まります
3．黙祷
お経の代わりに全員で黙祷を捧げます
4．献奏
読経の代わりに故人の好きな曲や思い出の曲を流したり生演奏をしたり、ナレーションやビデオを使って紹介したりすることもあります。また、故人の経歴紹介や故人が残したメッセージが読まれることがあります。
5．弔電の紹介
送られてきた弔電を何通か読み上げます
6．お別れ
最期に遺族の代表者が、参列者に向けて感謝の言葉を述べます。
7．献花
遺族、親族、参列者の順で、献花を行います。その際、故人さまが好きだった曲などを生演奏で演出することができます
8．閉式の言葉
司会者が閉式を告げ葬儀を終えます
9．出棺
葬儀場から出棺し火葬場に向かいます
10．会食
火葬後に参列者全員で会食を行うこともあります。
葬儀後のお骨の供養は？
代々、お世話になっているお寺さんがある場合は、そのお墓に入れるのかなど考えなくてはいけません。ここでは無宗教葬儀を終えたあとの供養方法についてお話していきたいと思います。
永代供養
永代供養とは、お寺や霊園などが、ご遺族に代わって故人の遺骨を管理する供養方法です。
通常のお墓とは違って、お墓を建てる必要もなく、費用を抑えられるからという理由で永代供養を選ぶ人も増えています。
お墓の管理を任せられるので、承継者がいない人や、身寄りのいない人のための供養手段として用いられていました。
最近では、子どもに迷惑をかけたくない、財産を残したいといった理由から、墓地の承継者はいるものの、自ら永代供養を選ぶ人も多いようです。
海洋散骨
海洋散骨とは、粉砕したお骨を、海に撒く供養方法です。「自然に還したい」という気持ちから、自然への埋葬を希望する方が増えています。
海洋散骨は通常のお墓よりも費用が安く、お墓への埋葬に比べて維持費もかからず、宗教にとらわれずに埋葬できるので海洋散骨を選ぶ人が多くなっています。
無宗教葬儀のメリットとデメリット
無宗教葬儀にもメリットとデメリットがあります。ここでは、無宗教葬儀のメリットとデメリットについてお話していきます。
無宗教葬儀のメリット
・特定の宗教にとらわれない自由さ
・葬儀の費用を抑えることができる
・故人らしさを表現したお別れができる
など、僧侶を呼んでの、四十九日なども行う必要がないので、葬儀後の費用も削減することができ、金銭的にも負担が少なくなります。
また、形式にとらわれないで、楽器などを使用したり、故人の個性に合わせたりしたものを葬儀に取り入れることもでき、普通の葬儀などではできないようなこともできることが無宗教葬儀の最大のメリットといえます。
無宗教葬儀のデメリット
・お付き合いのある、お寺との関係性が悪くなる可能性がある
など、今までお世話になってきたお寺などがあるのに、僧侶を呼ばずに無宗教葬儀を行ってしまった場合、付き合いのあるお寺への納骨の際、拒否されることもあります。場合によっては、葬儀のやり直しも余儀なくされてしまう可能性もあります。
お寺としては、いきなり、葬儀には呼ばれずに「納骨だけお願いします」と言われても気分を悪くしてしまいます。
・葬儀の流れが曖昧になりやすい
葬儀は自由ですが、葬儀の流れが曖昧になってしまうこともあります。きちんと段取りを決めて行わないと参列者も混乱してしまいます。きちんと計画性をもって行う必要があります。
・親族や周りへの理解が得にくい
ほかの参列者や親族の理解が得づらいというデメリットもあります。
普段はあまりやらない形の葬儀なので、周りの人からの理解が得にくいということを無宗教の葬儀を考える際には重要です。
まとめ
無宗教葬儀は、自由な形式で行うお葬式です。葬儀形式にとらわれないので、故人や遺族の想いを尊重した内容の葬儀を行うことができますが、無宗教葬儀を行うときはメリットとデメリットがあることをよく考えて行うことが大ことです。
