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初盆にやってはいけないことは何?タブーやマナーを徹底解説
家族葬
初盆にやってはいけないことは何?タブーやマナーを徹底解説
初盆とは、故人が亡くなってから一番初めに迎えるお盆のことです。
お盆は8月13日~16日とする地域が多く、初盆は四十九日が明けて初めてのお盆期間に行われます。四十九日が明ける前にお盆がやってくる場合は、翌年に行うのが一般的です。
初盆では、やってはいけないことがいくつかあります。
そこで、初盆で避けた方がよい「やってはいけないこと」や初盆での基本的なマナーについても取り上げているので、ぜひ最後までお読みください。
初盆にやってはいけないこと
初盆は、故人が初めて迎えるお盆であり、故人を偲び、敬意を表し、慈しむという大切な意味合いがあります。
したがって、故人に対し敬意を欠く行為や、失礼にあたる行為は避けるのがマナーです。
もっとも、具体的にどういう行為を避けた方がよいのか、よく知らないという人も多いでしょう。
そこで、以下では初盆にやってはいけないことを8つ紹介します。
・白紋天を飾らない行為
・ろうそくの火を息で吹き消す行為
・故人を軽んじるような行為
・むやみに殺生してはならない
・水辺に近づく行為
・結婚式や入籍などの慶事
・引越し
・そもそも「初盆をしない」行為
一つひとつ確認していきましょう。
白紋天を飾らない行為
初盆でやってはいけないこととして、まず、「白紋天(しろもんてん)」と呼ばれる白い盆提灯を飾らないことが挙げられます。
白紋天とは、初盆で初めて家に帰ってくる故人の霊が、道に迷わないようにするために玄関先に飾る提灯のことです。初盆にもかかわらず白紋天を飾らないというのは故人に対する失礼にあたるので、きちんと飾るようにしましょう。
もし、マンションなどで飾る場所がない場合は、室内に吊り下げたり、置き型タイプの白紋天を置いたりすることで対応しましょう。
ろうそくの火を息で吹き消す行為
仏壇や盆棚のろうそくの火を息で吹き消す行為は避けましょう。なぜなら、そうろくの火は故人の霊が安心して家に帰ってくるための明かりとして大切に扱わなければならないからです。息でフッと吹き消すというのは少し乱暴な印象がある行為のため、故人の霊に対して失礼にあたります。
さらに、ろうそくの火を息で吹き消すと、不吉なことが起きるとも言われています。したがって、ろうそくの火を消す際は、消し金を静かに被せて消すようにしましょう。
故人を軽んじるような行為
故人を軽んじるような、敬意を欠いた行為はやめましょう。なぜなら、初盆は、故人の霊を敬い慰めるためのものだからです。
敬意を欠く行為としては、以下のような行為が挙げられます。
・お供え物を勝手に食べたり持ち帰ったりする
・法要に遅刻したり早退したりする
・法要中に騒ぐ
・不適切な服装や態度で出席する
もし、やむを得ず遅刻・早退しなければならない場合は、早めに施主に伝えておきましょう。
むやみに殺生してはならない
お盆中は、生き物の命を奪うことは避けましょう。
仏教ではお盆を「不殺生(むやみに殺生せず、あらゆる生命を尊重する)」期間としています。したがって、お盆中は釣りや虫取りなどの娯楽も行わようにしましょう。
食事についても、肉や魚など命のあるものは避けて精進料理のみ食べるのがよいですが、どうしても肉や魚料理をを避けられない場合は、いただく命に感謝しながら食べましょう。
水辺に近づく行為
お盆中は、お盆には故人の霊が水辺から帰ってくるという考え方があるため、水辺に近づくことも避けましょう。お盆に水辺に近づくと、水難事故に遭う、霊に連れて行かれるといった言い伝えもあります。
また、お盆の時期は波が高く潮の流れも変わりやすいため、海水浴も避けた方がよいでしょう。
台風や豪雨が多い季節で川の増水も多かったり、波が高く潮の流れも変わりやすかったりすることから、事故を防ぐため、このような言い伝えが伝わったとも考えられます。
結婚式や入籍などの慶事
結婚式や入籍などの慶事も、お盆中は控えましょう。なぜなら、一般的には慶弔のうち、「弔」の方が優先される習慣があるからです。
お盆で大切なことは、故人や先祖を敬い、供養することです。したがって、故人ではなく自分にとってめでたい結婚や入籍などを優先して行うことは避けましょう。
また、結婚や入籍は、お盆から日にちをずらして行う方が縁起がよいとされています。
引越し
お盆中は、引越しも避けた方がよいとされています。地域にもよりますが、お盆は「夏土用」と重なっており、土を動かすことは避けるべきと考えられているからです。もっとも、仏教では、お盆中の引越し自体が禁じられているわけではありません。引越しは、他の禁止行為と異なり「絶対お盆中にやってはいけない」という性質のものではないため、縁起などを気にしないのであれば、比較的空いていて安価な8月に引越しを済ませても差し支えありません。
そもそも「初盆をしない」行為
初盆そのものを行わないというのも、おすすめできません。
初盆をしないということは、故人に対して敬意や慈しみの気持ちがないととらえられてしまうからです。
もっとも、親類との関係性や経済的理由、多忙であることなどが理由で、初盆ができない場合もあるでしょう。
しかし、初盆で大切なのは故人を偲び、これまでの感謝の気持ちを伝えることです。こじんまりとした形式で構いませんので、初盆は必ず行うようにしましょう。
初盆でやってはいけないこと〜食べ物編〜
初盆では、参列者が食べる物や、お供えする食べ物についても気を付けるべきマナーがあります。マナーを知らずにいると、他の参列者から一般常識がないと思われてしまう可能性があるので、しっかり押さえておきましょう。
ここでは、初盆の食べ物に関する「やってはいけないこと」2つについて紹介します。
動物性の食べ物を避ける
お盆中は仏教でいう「不殺生」の期間でもあるため、魚や肉など生命あるものを食べることは避けた方がよいです。したがって、料理もできるだけ精進料理などを食べ、動物の殺生を含むようなメニューは控えた方が無難です。
もっとも、魚や肉が全く食べられないというわけではありません。少しであれば魚や肉を食べても構いませんが、お盆中は肉メインの料理ばかり食べたり、焼肉屋などに行ったりすることは避けましょう。
お供物に日持ちしないものをあげるのは避ける
初盆のお供え物に日持ちしない食べ物を供えるのは避けましょう。
お盆期間は夏真っ盛りの季節なので、お供えしている間にすぐ腐ってしまったり、虫がついたりするような生ものや冷蔵品は、故人の霊に対して失礼だと考えられます。
また、それらを片づけなければならない遺族にも手間をかけさせてしまうことになり、配慮に欠けます。
したがって、お供物には焼き菓子など日持ちするものを選ぶようにしましょう。
初盆でやってはいけないこと〜供花編〜
初盆で供える花の種類にも注意が必要です。主に、以下の花は避けた方がよいとされています。
・ユリ(香りがきつく、虫が集まりやすいため)
・バラ、アザミ(棘があるため)
・スイセン、彼岸花(毒があるため)
・アサガオ、クレマチス(ツルが邪魔になるため)
・椿、牡丹(「首から落ちる」意味合いがあるため)
これらの花は供花に適さないとされているので、覚えておきましょう。なお、棘のある花は、あらかじめ棘をカットすればお供えできるものもあります。もし、判断に迷った場合は、仏花を扱う花屋のスタッフに聞いてみることをおすすめします。
初盆でやってはいけないこと〜服装編〜
初盆法要での服装は喪服が一般的です。したがって、喪服以外の服装で参列することは控えましょう。
ただし、施主側が平服を指定している場合は、平服で参列しましょう。初盆での平服は、男性は白シャツに黒、グレー、紺などの暗めの色のスーツとネクタイを着用します。女性は、黒いワンピースに黒いジャケットやカーディガンを着用します。
法要の案内を確認し、服装について特に記載がない場合は喪服を、平服が指定されている場合には平服を着用しましょう。
初盆でやってはいけないこと〜その他のQ&A〜
初盆は、通常のお盆と違ってあまり頻繁に経験するものではありません。したがって、「この場合はどうすればいいのか?」と迷うこともあるでしょう。
そこで、初盆でやってはいけないことに関してよくある質問をまとめました。回答と共に紹介するので参考にしてみてください。
初盆に喜ばれるお供物は?
初盆のお供物は、日持ちがするものが喜ばれます。代表例は以下のとおりです。
・焼き菓子
・そうめん
・ゼリー、水ようかん
また、食べ物以外では線香が喜ばれます。いずれにしても、いくら豪華でも腐りやすいもの、虫がつきやすいものは故人にも失礼ですし、施主側に余計な手間をかけさせてしまうので、できるだけ日持ちのするものを選ぶとよいでしょう。
地域によってはそうめんも喜ばれます。その地域ならではの風習も取り入れながらお供物を選ぶとよいでしょう。
初盆に香典は必要?相場は?
初盆に招かれたら、香典を用意しましょう。初盆の香典の相場は、会食に参加する場合は1万円ほど、参加しない場合は5000円ほどと覚えておくとよいでしょう。
ただし、故人が親、兄弟姉妹、子や孫であるなど血縁関係が近い場合は、1~3万円を用意しておくのが一般的な相場です。
初盆の相場は地域によっても異なるため、不安な場合は同じ地域の人に聞いてみるとよいでしょう。
まとめ
初盆は、亡くなってまだあまり日にちの経っていない故人に思いを馳せ、偲ぶ大切な行事です。したがって、初盆にやってはいけないことをきちんと押さえ、マナーを守って参列することが重要であり、それがひいては故人を喜ばせることにもつながります。
初盆にやってはいけないこと、気を付けなければならないマナーはたくさんありますが、大切なのは、故人を大切に思う気持ちです。
もし、判断に迷うことがあれば「故人に対して失礼にあたらないかどうか」を基準に考えることをおすすめします。
故人にとっては一度きりの初盆。心を込めて供養しましょう。
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