冠婚葬祭はどうしても費用がかさんでしまいます。
結婚式なら、事前に準備することが可能ですが、人の死は突然やってくるものです。
突然必要になる費用に困らないよう、事前に掛け金を積み立てていく「互助会」というシステムをご存知でしょうか?
今回の記事では冠婚葬祭の互助会、特に葬儀に関する互助会のお話をしていこうと思います。
「自分は互助会に入る必要はあるのかな。」と迷っている方はぜひ1度目を通してみてください。
互助会とは?
互助会は「一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(全互助)」が推進するシステムで、月々数千円を掛け金として積み立てて、冠婚葬祭の出費に備える保険のようなシステムです。
正式名称は「冠婚葬祭互助会」ですが、今回の記事ではただ「互助会」と表記させていただきます。
日本消費者協会の「第11回葬儀についてのアンケート調査(2017年)」によるところ、葬儀の平均的な費用は、およそ196万円(内訳:葬儀一式121万円、飲食代30万円、寺院への費用47万円)かかると言われています。
突然このような費用を用意することは難しいため、多くの人が互助会を利用していたのです。
保険との違いは?
先ほど互助会を保険のようなシステムと紹介しましたが、厳密に言うとこの表現は誤っています。
保険は、月々の費用を掛け捨てすることで不慮の事態に金銭的なサポートを受けることができるものです。ただ、不慮の事態が起きなかった場合、その費用は無駄になったとも言えます。
一方互助会は、事前に契約した金額になるまで少しずつ掛け金を積み立てて、満額まで貯まれば、それ以降費用を支払う必要がありません。
また支払いを終えることで、冠婚葬祭の場面において金額に応じたサービス(役務)を受けられるシステムです。
保険は支払い続けて、現金が帰ってくるもの、互助会は一定額を支払うとサービス(役務)が帰ってくるものと覚えておきましょう。
互助会の仕組み
互助会で費用を積み立てる際は、その互助会の会員になる必要があります。
互助会では、会員が費用を少しづつ出し合い、必要な会員に費用を回すシステムを採用しています。
この会員から集められて、必要な会員に回される費用のことは「前受金」と呼ばれています。
実はこの互助会のシステムは戦後の時代から続いています。
戦後日本全体が貧しかったころ、葬儀に費用をかけられない人を助けようと周りの人が少しずつ金額を出し合った「思いやりの心(相互扶助)」から互助会が生まれたのです。
互助会の特徴
思いやりの心か生まれた互助会ですが、最近ではあまり時代にマッチしていないとも言われています。
ここからは互助会のいい部分、悪い部分の両方を紹介していきます。
互助会のいい部分(メリット)
互助会の1番のメリットはご紹介した通り突然の出費に備えられることです。
それ以外にも、互助会によっては、旅行先やレストランなど、提携してる施設を会員価格で利用できることがあります。
また互助会のサービスはご家族の間で共有できる場合がほとんどなので、自分の子供に世話をかけたくないという方によく利用されています。
掛け金を満額積み立てる前に、葬儀が起きてしまった場合も、不足分を一括で支払うことで互助会のサービスを受けることができるため、いつからでも始められるのもいい部分の1つでしょう。
互助会の悪い部分(デメリット)
互助会の契約解除に関するトラブルを目や耳にしたことがある方は多くいらっしゃるかと思います。
きっとそのトラブルの多くは解約に関するものでしょう。
互助会はもともと金銭的なサポートをしてくれる制度ではないため、積み立ての途中で解約しても、今まで積み立ててきた金額すべてが帰ってくることはまずありません。
解約すると約20%くらいの解約手数料が差し引かれた金額が帰ってくることが多いです。
ただ悪質な互助会の場合、50%またはそれ以上の解約手数料が差し引かれてしまい、ほとんど積み立て金が帰ってこないという場合があります。
互助会へ入会を希望される方は、契約の前に必ず解約について質問するようにしてください。
また互助会は、葬儀の全額を負担してくれるものではありません。
互助会では、葬儀屋の行なっているサービスの一部を会員価格で利用できるようになるものです。
会員価格になるサービスは葬儀に必須なものではない「追悼のビデオメッセージ作成」なども多く含まれているため、できるだけ費用を抑えて葬儀を行いたい場合は、通常の家族葬などの方が費用を抑えられるというケースが多くあります。
最近では葬儀はあまり大きくなく、簡素な葬儀を望まれる方が多い傾向があり、この互助会の恩恵を受けられる人が減ってきているのです。
互助会はどんな人に向いてる?
互助会に入会すると、さまざまなサービスを会員価格で利用することができますが、そのサービスには葬儀に必須ではないものがいくつか見られます。
そのため互助会は
中規模〜大規模な葬儀を予定している人
にとってはおすすめの制度と言えるでしょう。
一方、あまり大規模ではなく、簡素な葬儀を予定している方にはあまりおすすめの制度とは言えないでしょう。
まとめ
葬儀はできるだけ豪華なものの方が気持ちが伝わると考える時代は確かにありました。しかし時代の変化に連れて、気持ちの伝え方も変わっていくものです。
ただ、葬儀に関してはどちらが正解ということではないため互助会への入会を考えている方は、どんな葬儀を開きたいのか、じっくりと考えてみてください。
葬儀に関する疑問や悩みは、あまり人に相談しづらいことかと思います。
しかし、葬儀では大きな金額が動くことも事実です。
お別れの時間を台無しにはできないと一人で悩んでしまう前に、一度雅葬会へご相談ください。
雅葬会は相模原・八王子・多摩で、お客様が費用に悩む必要のないような低価格で、ご満足できる葬儀プランを提供する葬儀屋です。
葬儀屋と聞くと少し重苦しい気分になるかと思いますが、葬儀に関するお悩みがあればいつでもご気軽に雅葬会へご連絡ください。