葬儀の豆知識
お葬式は何日後に行う?今から知っておく葬儀の基本
人はいつかは死を迎えます。もちろん数十年後かもしれないですが、あるいは明日かもしれません。今記事をお読みの方も、あなたにとって大事な人が明日突然亡くなり、あなたが喪主になる可能性もあります。
でも、葬式の流れって意外と知らない人も多いでしょう。この記事では、亡くなってから葬式までの基本的な流れなどを紹介いたします。
葬式は亡くなってから何日後に行うの?
一般的には翌々日に葬式(葬儀、告別式)が行われることが多いです
亡くなった翌日にお通夜を行い、その翌日に葬式が行われます。
3日間かかる理由としては、3日法要という法要があり、それに合わせてのことと、また亡くなってすぐだと心の時間が取れないため、3日程度がいいとされています。
なお、法律上は、埋葬・火葬は亡くなって24時間たってからでないと行うことはできません。
これは、昔は一度亡くなったと判断されてからも蘇生するというケースがあったからです。
現在は医療技術の進歩に伴い、そのようなことはほとんどないですが、24時間以内に葬儀を行うということは現実的ではないこともあり、現在も法律上は24時間たってからでないと埋葬火葬は行うことはできません。
ただし、この法律には例外があり、最近新型ウイルスがニュースですが、一部の感染症に感染している場合は24時間以内に火葬が可能になる場合があります。
亡くなってから葬式までの流れ
逝去から納棺までの流れ
病院で亡くなられた場合、看護師などが死後のケアを行います。
その後、葬儀社に連絡することになりますが、その際、死亡診断書の依頼を忘れないようにしましょう。
なお、葬儀社は事前に決めておくとよいですが、病院によっては紹介してくれます。
その後安置されます(自宅、あるいは難しい場合には専用の施設があります。)。死亡診断書はその際携行する必要があります。
後、葬儀の担当者と打ち合わせをし、葬儀の形式費用場所日時などを決めます。
決定した後、関係者に連絡します。
その後、故人のお体を清め、死装束に着せ替え、納棺となります。
納棺については、葬儀担当者や納棺師が行ってくれますが、その際供に棺に入れたいもの(副葬品)を準備しておきましょう。
(故人が生前好んでいたものを入れますが、金属など入れられないものもありますので注意しましょう。)
お通夜の流れ
納棺を終えると、通夜を行います。午後6時から行われる場合が多いです
昔には、文字通り夜を通して付き添っていましたが、現在は様々な事情から2時間程度で済ますことが多いです。
僧侶を迎え、6時になると通夜を行います。
風習などにもよりますが10分ほど開式を行い、読経及び喪主、遺族、他参列者の順に焼香を行います。
翌日、葬儀式と告別式を行います。本来はこの二つは分けられていますが、現在は一体で行われるのが一般的です。
宗教によって異なりますが、ここでは仏式で行う場合についてお書きします。
開式後、読経、弔辞・弔電、焼香を行います。
読経の際、宗派にもよりますが、僧侶から「引導」を渡します。
焼香がある場合には、お坊さんより指示があります。
読経を終えた後、お坊様が退場するのを合掌し見送ります。その後司会者の宣言を持って閉会となり、出棺の準備になります。
ここでご遺族が装花、合掌し最後のお別れをした後、蓋をします。その後、くぎ打ちをします。(行わない場合もあります。)
そして、棺を霊柩車に運びます。その際に、喪主がご位牌を持ち、あるご遺族で遺影を持ち、他のご遺族で棺を運びます。
火葬の流れ
火葬場へ移動し、火葬場で棺が火葬炉の中へ入れたのち、「納めの式」を行います。
納めの式でも読経および焼香を行います。
そののち、火葬を行いますが、これは1時間程度かかります。その間に今後の予定を相談するとよいでしょう。
火葬が終わると、骨上げ(拾骨)を行います。喪主から順に血縁の近い人から拾います。
骨壺と埋骨許可証を受け取ります。
火葬後、三日法要(還骨法要)が自宅や斎場で行われます。
また、本来は文字通り七日目に行われる初七日や精進落としをする場合もあります。
葬式は翌々日に行われないことも
葬式は翌々日に行われないこともあります。日程がずれてしまうその主な理由を3つ紹介します。(近年の簡素化や地域風習により翌日に行うケースもありますがそれは省略します)
一つ目は「友引」にあたるケースです。暦で大安、仏滅はよく聞くと思いますが、友引と言うのを見てどういう意味だろうと思った方もいることでしょう。
友引と言うのは本来は共引きと言い、共に引き分けとなり決着がつかないという意味を持ちますが、字から友達が引く、つまりこの日に葬式を行うと友達まで亡くなってしまうと言われています。そのため、この日には葬式を行わない方がいいとされ、そもそもお休みの場合も多いです。
二つ目は、葬儀場のスケジュールが合わないことです。特に真夏や真冬は、亡くなる人が多くなるので、その時期には予約が取りづらい場合があります。
さらに、冬の場合には年末年始のお休みもあります。
三つめは、親族や僧侶、神職のスケジュールが合わない場合です。
特に、親族の場合には遠方に住んでいる、どうしても離脱できない用事があるなどの理由で、来られないケースも多くあります。
無理に翌々日に行おうとせずせめて近い親族が来られるスケジュールにしましょう。
まとめ
人の死というものは突然くるものです。もちろん、元気な人でもいつも心の準備をしておけとかそのようなことはできないでしょう。ただ、お葬式の基本的な流れだけでも知っておくと、実際「その時」がきてしまったときに、少しはパニックにならずに済みます。