お葬式に行くと、孫一同や会社名の札がついた花で飾られている祭壇を目にします。
生前頑張って働いていたことへの感謝の気持ちや、孫を可愛がってくれていたことが伝わり、温かい気持ちになるものです。
その供花には実はいくつか決まりごとがあります。
今回は、お葬式供花を贈りたいという人に向けて、供花の贈り方や、種類、相場を紹介していきましょう。
供花とは
供花には、生前お世話になっていた方や、大切なご家族が亡くなった時に、ご冥福を祈る意味を込めて贈る花のことです。
おくり主に決まりなどはありません。
誰でも感謝とご冥福を祈り贈ることができます。
お葬式には、大切な家族を失い悲しみにくれる遺族がいます。
その悲しみの中でも、孫やご友人から届いた供花でいっぱいになった祭壇は、遺族を励ますものになります。
どんなものを贈ればいいの?
金額別にパンフレットなどで選べますので、初心者の方が選ぶ際にも難しくはありません。
白菊がメインですが、胡蝶蘭などの洋花を使うことも増えています。
葬儀場や、葬儀の規模が把握できると、供花の予算も立てやすくなるでしょう。
あまりに豪華なものは、かえって飾るスペースに困るなどあっては大変なので、遺族への気遣いを忘れないよう心がけます。
また、供花を贈る際には、行き違いが生じないためにも、必ず遺族に一言声をかけるようにしましょう。
供花の注文の方法
地域や宗教によって供花の種類は異なるので、供花は葬儀社から購入するのが一般的です。
葬儀会社に任せるのではなく自分で選びたい方は、インターネット又は直接お花屋さんに頼む方法があります。
ただ注意点として、葬儀場によって葬儀社のお花以外は受け付けないこともあります。
そのため、葬儀社以外から供花を注文する場合は注文の前に、葬儀社に確認するのをお勧めします。
また、注文は通夜の三時間前までという葬儀社が多いですが、当日はどうしても慌ただしくなるため、前日までに注文しておくことをお勧めします。
供花注文の際に、遺族との関係性や、連名にするのかなど細かい確認があります。
それぞれの贈り方を確認していきましょう。
会社など法人から贈る時
会社名や、部署名、法人名は、正式名称で札に記載します。
ただ、会社名が長い場合や、バランスが取れない場合は(株)などで省略することも可能です。
連名で贈る時
連名とは一同ではなく、一人一人の名前を書く方法です。
名前を書く際に、肩書きがある人から右に記載しますので、しっかりと役職をつたえ、失礼がないようにしましょう。
身内で贈る時
身内で贈る場合でも「〇〇一同」か、連名で贈ることができます。
兄弟の連名で贈る場合は一番右に長男が来るようにしましょう。
友人で贈る場合
友人から贈る場合でも「〇〇一同」か、連名で贈ることができます。
連名で贈る際の注意点として、友人から供花を贈るとどうしても人数が増えてしまい、札に名前を書ききれない場合があります。
目安として7人以上の場合は「友人一同」と書いて贈ることをお勧めします。
供花の相場
仏教では、1つの供花を一基と呼び、ふたつの供花を一対と呼びます。
以前まで一対で贈ることが主流でしたが、現在は一基だけで贈るケースも増えてきました。
価格の相場は一万円~2万円程度です。
一番多く選ばれている相場として、1対2万円のものが多いです。
宗教によって供花は変わる?
信仰している宗教により、お葬式も供花も変わってきます。
仏教
会場の規模や地域によっても異なりますが、どの会場にも対応しやすい籠盛りが扱いやすく人気です。
また、大きな規模の広い会場でやる場合は、フラワースタンドを贈るのが主流です。
菊が主流ですが、ユリやカーネーションや、盛大な印象を与える胡蝶蘭などもお勧めです。
基本的には、生花を使うのが主流ですが、最近ではブリザーブドフラワーという造花を使うケースも増えてきました。
神道
白や黄色の菊やユリを使い、仏教よりもシンプルな仕上がりの供花になります。
カトリック
キリスト教の考えには、故人の供養のために贈るのでなく、遺族への慰めの意味を込め、供花を贈ります。
そのため、仏教のように名札はつけず、洋花中心の仕上がりになります。
白以外に、カラフルな色を使用し、ハートのフラワーアレジメントを施すこともあります。
また、仏教の焼香の代わりに、キリスト教では県花と言って、1人1本の花を祭壇に供えます。
供花を選ぶのに大切なことは?
供花には、マナーや種類があることを紹介しました。
ただ、大切なのは、マナーを守ることや、種類を選ぶことではなく、生前お世話になった方への感謝の気持ちを持って選ぶことです。
最後の日、祭壇にたくさんのお花が並ぶのを見て、悲しみにくれるご遺族の気持ちを慰みのためにも、ぜひ供花を送ってみてはいかがでしょうか?